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06月23日-06号

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  1. 新宮市議会 2017-06-23
    06月23日-06号


    取得元: 新宮市議会公式サイト
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    平成29年  6月 定例会          平成29年6月新宮市議会定例会会議録             第6日(平成29年6月23日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             2番  並河哲次君                             3番  杉原弘規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成29年6月23日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(7)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(7)から(8)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               企画政策部               部長               向井雅男君               企画調整課長           新谷嘉敏君               商工観光課企画員         勢古口千賀子君               総務部               部長               小谷 充君               参事(防災及び危機管理担当)   西 利行君               総務課長             尾崎正幸君               財政課長             小林広樹君               選挙管理委員会               局長               馬込克彦君               市民生活部               生活環境課長           岩崎誠剛君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        畑尻英雄君               健康長寿課長           河邉弘ミ子君               建設農林部               部長               田坂 豊君               都市建設課長           宇井俊治君               農林水産課長農業委員会事務局長 平見良太君               熊野川行政局               局長               名古一志君               医療センター               事務長              中前 偉君               水道事業所               所長               坪井辰実君               消防本部               消防長              海野裕二君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               次長兼教育総務課長        北畑直子君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               久保欽作               次長兼庶務係長          岸谷輝実               庶務係主事            中尾 愛               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介             第6日(平成29年6月23日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は16名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 本日、福田議員、所用のため遅刻の届け出がありましたので、御報告いたします。 なお、当局より畑尻商工観光課長、病気のため欠席。それから、岡市民生活部長、通院のため欠席の届け出がありましたので、あわせて御報告いたします。 日程に入ります前に、昨日の2番、並河議員、12番、上田議員、17番、大西議員議事進行について、田岡市長より発言の申し出がありますので、これを許可いたします。 田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  このたびは、並河議員一般質問における私の発言の中で、職員の同行についての説明をボランティアという言葉で発言をいたしました。このことは職員が休日における同行ということから、私なりの思いをこのような言葉で表現してしまったものであります。この取り組みは、市長として市民の声を広く聞きとり市政に反映させるというのが目的でありまして、公務として行っているものであります。しかしながら、今回の私の発言につきましては、当然公務としての認識を持っているにもかかわらず、私の感情の表現を簡略的に発言してしまったことは深く反省するところでありまして、また、並河議員質問要旨における質問の流れをゆがめてしまったことに関しましても御迷惑をおかけしました。本当に申しわけない気持ちでございます。 さらには、議長並びに議員の皆様にも大変御迷惑をおかけしましたことに、心よりおわびを申し上げる次第でございます。今後このようなことを起こさないようにしてまいりますので、御了承賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(榎本鉄也君)  もう1点、大西議員議事進行につきまして、馬込選挙管理委員会事務局長より答弁させます。 馬込選挙管理委員会事務局長。 ◎選挙管理委員会事務局長馬込克彦君)  昨日の件ですけれども、写真の件につきましては、市の事業の一環として公費で行った場合は公職選挙法第199条の2に定める候補者等の寄附禁止の規定には抵触しませんが、公職にある者が個人で行った場合は、同規定に抵触するおそれがございます。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  以上で、議事進行に対する報告を終わります。 2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君)  今、市長のほうから謝罪という形なんですかね、の説明があったんですけれども、やはり今回の問題といいますか、は大きく2つ問題があるということで認識いただきたいと思います。 一つは、今市長もおっしゃっていただきました一般質問で、これはもう感情の形で表現したということなんですけれども、明らかに職員が代休をとって公務で出られるという話をボランティアというふうに表現するのは、感情も何もなくて虚偽の答弁です。虚偽の答弁ということでしてしまったというお話では今なかったんですけれども、虚偽の答弁としかこちら側からは受けとることはできないものです。その何が問題かというと、結局市長が虚偽の答弁をして、そのまま一般質問が流れていったら、一般質問、この議会でのやり取りの意味はないです。成り立たない、初めから。なので、これまで市長が発言を変えられることも多々ありましたけれども、今回もまた180度変えられて事実と違う答弁をされて、それは本当に議会の意味をなくさせるものです。なので、虚偽ということをお認めいただけないんですけれども、虚偽だということではっきりと言わせていただきたいと思います。 もう一つの問題点なんですけれども、それはこのまちかど散歩という、市長が職員にボランティアでやっていただいているんだということを虚偽の表現をされたもともとの事業なんですけれども、これについての、事業についての大きな問題です。 これは結局、一般質問させていただくことできなかったんで少しお話しさせていただきますけれども、市の事業として取り組みながら聞き取った内容を施策には全然反映されず、そして一緒に撮った記念写真を住民の方に配付すると。後でまた職員に写真を持って行かせると、こういった事業なんです、市の。これが市の事業として、そもそもこんなものがいいのかと、税金を使って。代休とった職員の休みの部分は穴あきますから。一体何を考えて市の事業をされているのかという、この事業に対する大きな問題があると思います。 何と、きのう市長は、この議場の外での話し合いの中で、選挙が近づいてきたんでことしはやめましたと。何のための事業なんですか。選挙が近づいてきたらやめる事業って何なんですか。本当にもうあり得ない話です。 ですので、これをこのままこういった事業も、もう市長の虚偽の答弁というのは認めていただけないのでどうしようもないんですけれども、この市の事業に関しては非常にこのまままた今の謝罪のような謝罪ではないお話だけで流れてしまうというのは、余りにもやはり議会側としても問題があると思いますので、今から伝えさせていただく資料について、まちかど散歩の事業についての資料の提出を議長のほうから求めていただきたいと思います。 一つは、このまちかど散歩事業に関する予算、決算についての資料です、書類。それからこのまちかど散歩事業目的、そして取り組み内容の詳細、そしてこれまでの全ての記録です。職員が同行されて報告書をつけられているということですので、全ての記録、事業開始当初から現在までに実施した全日程、日時と訪問場所、同行した職員の名前、役職、同行した職員の代休を給与換算した場合の金額、公用車の使用記録、同行した職員による毎回の報告書、手渡した写真にかかった費用と配付先、写真の印刷元に関する記録、後日写真を職員が配付に行かれた際の日時の記録、職員名、時間等。そのほか本事業に係る一切の資料の提出を求めていただきたいと思います。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  17番、大西議員。 ◆17番(大西強君)  議長、今、馬込事務局長のほうから市長が当初言うた個人のボランティアで、個人の資格でやった行為は公職選挙法に抵触するおそれがあると。だから、市長は慌てて、いや、公務だったんだと。認識が間違うたんだ、公務だったと言いわけしているわけ。 しかし、土日に休日に職員を駆り出して、そして市民の意見を聞くんだという名目でまちなかを歩いて、市民に声をかけて記念写真を撮って、それをその市民に配付すると。その写真をもらった市民が喜ぶのは相手が市長だからでしょう。僕がまちを歩いて通りがかりの人に記念写真を撮ってくれと。そして、どうぞ言うて、まあ男前やさか、おおきに言うかわからんけれどね、何な言われるでしょう。そんなことを普通しますか。要するに、公費を使ってそういう行為をして人気をとる地位利用じゃないですか。市長の地位を利用して選挙運動しておるんだ。 これも公職選挙法に抵触する。それを市民の意見を聞くためだというて市長は言う。私の質問に対しては検討する余地がないと言う。私の意見は聞く耳持たないんだ。それでこの間言うたでしょう、私は市民じゃないのかと。3万市民全部意見が違うんだ。言うたように。老若男女みんな意見が違う。その中で3万市民の意見を市長に届けるのは無理でしょう。市長も3万市民の意見を聞くのは無理だから我々17名を代表者として選んで、そして市民の声を届けてんや。その代表者の意見を聞かんと、私は市民の意見を広く聞くんだと言ってまちなかを回って、日曜祝日に職員を駆り出して、公費を使って、市長の地位利用じゃないですか。地位利用選挙運動である。それをいちいちごまかす、きれいごと言う。そういう、議長、怒りがその議会を軽視した怒りを私は怒っているんや。 ボランティアでやったら、その写真を配っているのが公職選挙法に抵触するんだけれども、僕は、議長、違うと思います、実質は。実態は、これは市長の地位を利用した選挙運動だと僕は思うんです。ですから、今の市長の謝罪は自分の不正を糊塗した、上塗りした言いわけやと思うんで、僕は市長の今の謝罪は承認できません。 ○議長(榎本鉄也君)  12番、上田議員は。 ◆12番(上田勝之君)  田岡市長から陳謝の弁が申し述べられました。市長初め我々選挙で得る特別職というものは、政務、公務の違いというものが、やはり非常に曖昧になるという部分というのはあるかと思います。そういった部分をこの二つの仕事、公務と政務といったような事象を、殊さら矮小化するような言い回しは現に謹んでいただきたいと思いますし、今後十分に気をつけていただきたいと思います。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  ただいま議員各位からの御意見を頂戴いたしました。今回の議事進行、市長の発言訂正については、私も議長といたしまして、市長のこの答弁内容には大きな問題があると思いますし、また、議会の一般質問に対する発言、答弁としては非常に不適切なものであったということが露呈されたというふうに思います。今後このような不用意な発言がないように厳しく注意をしたいと思います。市長、よろしくお願いいたします。 それと、もう1点は、この問題はただ市長の発言に対して取り消すとか、訂正するとか、そのような問題ではなく、それを超越したところにあると思います。これはこのいわゆるまちかど散歩という事業そのものに対する問題点が露呈いたしました。私もこの市長の発言の中にありましたボランティアであるか公務であるか、この区別が曖昧になっているこの事業であるということが露呈された以上、この事業に対してもう少ししっかりと調査をすべきであると考えます。それで、並河議員が言われましたこのまちかど散歩に係る全てのこれまでの資料の提出を議長において当局に申し入れますので、当局はこの資料をそろえまして、議会のほうに提出していただくようよろしくお願いいたします。 以上で終わります。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(榎本鉄也君)  それでは、日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号(7)から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △田花操君 ○議長(榎本鉄也君)  14番、田花議員。 ◆14番(田花操君) (質問席) 皆さん、おはようございます。 それでは、一般質問を行います。 議場がこのように新しくなりました。市議会も名実ともに言論の府として市民の負託に応えていかなければならないというふうに改めて感じております。 50年ぶりに新庁舎が完成しました。新宮市史を見てみると、前の庁舎は昭和37年2月に工事着手して、昭和38年7月新庁舎が落成して約1年半で完成している。当時の事業費は1億3,400万円、今はそれのざっと30倍、この庁舎。時代の経済状況の変化が50年の中でこの庁舎の価値が変わってきたというふうに。そして、落成してもすぐは移転していない。下本町のもとの市民会館からこっちへ来たのは10月、なら、できて3カ月準備にかかったんかなと思って。うちはもうすぐ横から、仮庁舎から皆さんここへ移転するのに大変やった。10月5日から開庁しているように市史では書いてある。当時の人口は4万51人とある。それから見ると、今はもう3万人切っています。1万人ほど減になっている。この50年の歴史をひしひしと感じている。 今回50年ぶりに、皆さん大変不自由な環境で業務を一生懸命なされ、大変この2年余り御苦労だったと思います。だけど、この50年に一度のこの体験、経験をされたというのは、役所人生の中でもええ思い出になるかどうかは別として、記憶に残ることではないかというふうに思っています。 私なんか入ったのは昭和42年ですから、前の庁舎ができてこれからいうと4年後ぐらいに入った。だから、当時すばらしい庁舎やったいう記憶があるし、3階に議会があって、その奥に建設関係のがあった。当時の建物は、私はデザイン的にも落ち着きがあって一定の庭が配置されて、こういうマッチ箱じゃなしに、結構役所としての雰囲気というのが前の庁舎はあったように思います。いずれにしろ今回本庁舎ができ、部署が分散状態であったのがここへ全部、教育から商工部門、全て入ったんで、市民の皆さんの不便さはなくなっていったんではないかと思っておりますし、わかりやすく当然なったことだと思っております。 市長は、この新庁舎を利用して2カ月間どういった感想いうか、市民の評判等あったら簡単に聞かせてください。 ◎市長(田岡実千年君)  市民の皆さんもこの完成大変喜んでいただける方が多いように思います。また、職員も以前の庁舎に比べると事務スペースも少し広くなって大変使いやすいという感想であります。
    ◆14番(田花操君)  ええ面ばっかり市長のところへは。 改善せなならんところはやっぱり改善していってあげてほしい。やっぱり市民に喜ばれる施設としていっていただきたいと。だから、不都合いいますか、やはり市民の皆さんからわかりにくいところはぜひわかりやすいように、やっぱり案内してあげていってほしい。 今行政に求められるのはサービス、求められるサービスは量から質へと高度化、多様化していきます。立派な新しい建物に恥じないよう、皆さんが行政の中心となって新宮市の未来をぜひ切り開いていってほしいことをお願いしたいと思います。 それでは、1番目の田岡市長政治姿勢について幾つかお尋ねします。 市長にとって厳しい意見、苦言になるかとは思いますが、ぜひ受けとめていただき、今後の市政に邁進していただきたいというふうに思います。 田岡市政も余すところ早4カ月となっています。4年間といいますか、いや、2期8年あっという間の市政ではなかったかと思います。振り返って、田岡市長は平成21年10月の市長選挙において当選の栄誉をつかみました。新宮市のかじ取り役として初めて行政にかかわり、複雑な行政の中で五里霧中といいますか、暗中模索というか、本当に手探りの行政運営ではなかったかというふうに思います。そのときの公約には、市民が主役の市政、しがらみのない政治、市民所得倍増行政大改革福祉全面充実を掲げて現状の市政の批判を初めとして雇用の創出、雇用の確保に取り組んでいくことを訴えておりました。 しかし、新宮市を変えるとまで言われた行政大改革をあれほど訴えてきたにもかかわらず、一旦市長の椅子に座ってしまうと、行政の実務に追われてか、いつの間にか改革の情熱を失ってしまったのではないかというふうに感じております。さらに、あなたの政治信念である市政は市民のためのものであると言うならば、市民が主役でなければなりません。そして、当初協働のまちづくり出張市長室など、市民の生の声を聞きながらの市政運営皆さん期待をされております。しかし、途中でこういったことも投げ出した形になってしまったのは、まことに残念に思っております。 そういった中で聞こえてくるのは、市長が交代しても、しばらく市政自体は余り変わることはない。特に外部から来た素人の市長が新宮行政の全体のあり方を理解するのには、最低でも2年以上はかかるとか、2期目をやらなければ本当の公約は実現できるものではないといった声を聞くこともありました。2期目といいますと、市民が望んでいる新宮市に必ず新宮市は変わるとまで言われ、職員に新宮市のこういった改革を訴えてきております。期待された文化複合施設整備予定どおりの進め方ができていない。あなたのこの新宮市に対するまちづくりビジョンがやはり見えてきていないのが残念でなりません。やはり1期、2期通じて、私は初心忘れるべからずということわざがありますが、あなたが市長を目指したときの思い、志を忘れてしまったのではないかというふうに思います。初心を忘れないということは、政治家にとってもやはり大事なことであり、決して忘れてはならないのではないかというふうに思っております。市長のこういった一連の市政に大きな疑問を持ったところであります。 市長は、1期、2期、どういった御見解か、御感想かお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  もう間もなく就任させていただいて8年を迎えるわけでありますが、初心忘れていないかということでありますが、私は、自分では初心は忘れていなく、最初の志を貫いているというふうに思っております。 まず、大きく最初の選挙のときに市民の皆様に訴えさせていただきましたのが、市政の大改革と雇用の創出であります。このことについてはまだまだ道半ばでありますが、例えば、新宮港用地を活用した新しい企業の誘致でありますとか、そこも今取り組んでいる真っ最中でありまして、そういうところでの雇用の拡大、また、事業は人なりという格言がございますが、市の職員、正職員だけでも本庁、また医療センター等を合わせますと600人以上の数がございます。一人一人がやはり市政は市民のためという理念を共有して、一生懸命市民の皆さんのために頑張るというところの意識改革をどうしてもやっていきたいというふうに思っているところでありまして、このことについても日々努力をしているところであります。 なかなか力の足りないところも多々あるわけでありますが、職員とともに一生懸命これからも頑張ってまいりたいと思ってございます。 ◆14番(田花操君)  市長がるる言われたことも実感できる、やはり行政に希望の持てる施策を市長の口からやはり語り、それを実践してどう行くかいうこと。もっとやはり説明責任を果たしていくべきではないかというふうに思います。 いずれにしても2期8年、いろんな財政指数から始まって人口減少、高齢化、数値が全てマイナス方向へまちは向かっているように思います。やはり人口減少が、私は人口ビジョンをつくっていますけれども、あのビジョンよりも早いペースで進むんじゃないかと危惧して、あれを私は安心してはいけませんし、そのビジョン人口減少をなるたけああいう政策、財政でおくらせていくというのが政治の役割ではないかというふうに思いますし、市長が市長になったときに、この実質公債費比率にしても12.6%、平成23年度決算、佐藤元市長から引き継いだ年の決算、半年ずれての決算12.6%。平成28年度ももうそろそろ出るかと思います。平成27年で15.2%で、これはもうやはりどうしても借金財政を続けていっていると、やっぱり箱物行政はこういった方向へ行かざるを得んであろうと思いますし、将来負担比率についても、やはり数値が上がっていっている。特に経常収支比率なんかは、市長が佐藤さんから引き継いだときは96.1、平成27年度とだけ比較すれば96.5で少し上がった程度ですから、その間の平成24年、平成25年、平成26年は全部100を超えて、平成26年度は117を経常収支比率が超えている。これらはやはり上がり続けていくのではないかというふうに思っております。 そういった中で、やはり市長の政治姿勢を見ていると、行き当たりばったりいいますか、その政策に将来性が見えてこない部分が多々、私はあったかというふうに思います。具体的にはなかなか言いませんけれども、結局は無駄な予算の支出がやはり多かったように思います。 そういった中で、やはり新宮市の方向を示すビジョンといいますか、長期総合計画があります。これはやはりいろんな計画の新宮市の最上位として、この計画がやっぱり我々の進む道ではないかというふうに思ってきていますけれども、この長期総合計画も今の長期総合計画、平成20年3月につくっています。平成20年から平成29年、今年度を設定期間として10年間でこれをつくってきた。最後のほうで少しかかわってきた感じは私も現職のときありますけれども、当時コンサルに丸投げせんと、自前の手づくりの長期総合計画をつくらんと、コンサルなんか使っていくのは、やはり本当の新宮市の長期総合計画にはなり得んという声があって、それを受けて当時職員が今の長期総合計画をつくり上げてきたかというふうに思います。当時手づくりで頑張って、今の私は長期総合計画をずっとこれを何回も見ますけれども、すごい中に書かれているまちの方向いうのは、10年たっても決して古くなっていっていないと私は思う。 今度第2次の長期総合計画をつくろうとしている。決してこれをベースにできたこととできていないこと、ほとんどできていない。それをやはりやっていくのがまちの方向でもあるのではないかというふうに思いますし、この長期総合計画をやはり引き継いだときは、市長はこれできて、平成23年度のときから引き継いだと思うので、ほとんど市長がこの計画の実行に当たってきているというふうに思います。だけど、この長期総合計画の中では、ややもすると文化複合施設の特進プロジェクトばっかりの話が出て、あとの議論いうのはなかなか出てきていなかったように思いますし、ぜひこれでできなかった、できたこと等、やはりちゃんと分析をして、次の第2次長期総合計画をつくっていっていただきたいというふうに思います。 先ほど言いました文化複合施設が、結局はこのプロジェクトの中で特進とまで名前をつけて、これがやはりこの期間内に、本来はこの長期総合計画の中では平成26年度で完成するようになっている。これからいうと、今平成32年度に完成目指したら丸6年延びて、その文化複合施設をまずこの長期総合計画でやり上げていくんやと。これが今喫緊の新宮市の課題やという形でつくってきている中で、この文化複合施設が滞ることが、いかにほかへその影響を与えているかいうことを、もっとやっぱり市長自身認識すべき。それはもうこのおくれが時間が過ぎて、時は金なり言うんやから、これをやはり市長として、その5年半前の大水害があったとしても、このときに文化複合施設を先送りするのに当時我々に示したのは、2年おくれるという説明で平成28年度完成。それが結局は2年のおくれどころか今の6年。これもなかなかああいう発掘をしていたら、私は先が読めんのじゃないかなというふうに思う。そしたら、まちづくりの、本当にこの都市の核をつくろうとして、それによってまちの再生、それから商店街活性化を目指そうとしようとするシナリオが成り立っていかんのではないかな。やはり、いかにこのおくれがまちを衰退の方向へさらに加速させていきやるんじゃないかといつも思う。今の丹鶴小学校の跡地のあの施設、市民会館もなくなったあの更地を見ると、もう本当に言葉がないぐらい寂しい感じがする。 ぜひ、この学校再編から始まって、丹鶴小学校の跡地利用いうのは、本当に市民を巻き込んで、私は市の一大事業として、本当に50年に一度の大事業として私は長期総合計画に位置づけ、取り組みを進めてきたのを、田岡市長になって、結局はこれを絵に描いた餅にしてしもうたんじゃないかなと強く思っております。 そして、やっぱりこの事業に対して、市民の中に二分、市民の意見を二分させてきたいうのは、やっぱり市長のしっかりした判断が、そういった中で要望、陳情、市長とこの議会にも上がってきた。これらについてやっぱり明快な説明を、それぞれ納得できる説明をようしていない。みんな当初のここで描かれたこういう施設をできると思ってみんなきたあるんやよ。それが、結局は時間が過ぎる中で発掘をし、さらにその発掘に対する考え方、そしたらこの文化複合施設はどうしていくんかいう、そういったところがやっぱり明快に決断してこなかったいうのでこういうようになってきた。 市長、市長自体この長期総合計画の作成にかかわってきていないけれども、これをもう1回熟読いうか、何回も読んでほしいなと思う。すごいわかりやすく書いてくれたある。まちをどういったまちづくりをしようかと。 それで、市民の声の中でも、ある方が提言書いうのを出してくれた。今のこのもう本当にぶち当たって先の見えんこの状態を憂いて、この人が提言してくれた。私は、これ多分市長に出す内容で書いているけれども、きょう一般質問で要旨を市長に話をしたいと。 この方が言われているのは、もうこの精神を受け継いで、今の田岡市政の文化複合施設の取り組みに危惧を抱いて、この人はやはりこの提言の中で、当初文化複合施設の基本計画、あれは平成23年の2月か3月に市長に答申した。この中で新しい歴史・文化を紡ぐ文化観光の拠点、二つ目には、市民の文化力向上を目指す文化交流の拠点という目標を上げた。長期総合計画にはまたそれを含めたまちの再生・活性化事業もたくさん入ったある。 この基本計画の二つの目標がありました。その基本目標の一つでもある文化観光拠点が埋没してみえる現状を捉まえ、また3棟から2棟に縮小された現実を受けとめ、文化複合施設建設は本当にこのままで大丈夫かとの思いから、長年観光にかかわる者として市当局へ問うために提言書を書いたいう。 その中で、文化複合施設は本当にこのままでよいのかと思ったのは、当初の基本目標と現状のギャップが大きいということです。当初は今言った歴史文化の観光資源等とリンクさせ、観光交流人口をふやす。要するに観光情報発信の交流拠点にしようという一面があった。2点目は、先ほど言いました、市民の文化力の向上とともに文化交流人口をふやす。こちらは文化情報発信の交流拠点という二つの目的。これらの基本目標には、市民の文化力向上はもちろん、観光交流人口や近隣からの文化交流人口の拡大により新宮市のにぎわいをつくり出す拠点として中心市街地へ人を呼び込み、観光、宿泊、飲食、物販等に地域経済波及及び効果を目指していたはずではないかいうている、この人が。このとおりやろうと思うよ。 しかし、今の田岡市政は、いろんな問題を先送りし、早期完成を優先している現状では、歴史文化を紡ぐ文化観光拠点が完全に埋没され、観光及び文化交流人口の拡大によるまちづくりの拠点となる施設の整備が生かされていきませんいうている。 そして、当初の基本目標等、現状をもう一度整理して、文化複合施設の方向と果たすべき役割について、その構想を明示することが必要ではないかと。私は明示する、市長の今の方向は、こういった面で観光交流の拠点いうのがなくなっている。だから、こういったところからもう一度立ちどまって構想を明示される必要ではないかという。 そして、なぜ歴史文化を紡ぐ文化観光拠点が必要なのかというところでは、旧丹鶴小学校跡地は、地域の中でも歴史文化財や遺跡もあり、ストーリー性のある場所でもあり、視点や見せ方を変えれば魅力的な歴史文化を紡ぐ文化観光拠点になり得ると。この場所以外に適地はないと言う。そして、ずっと以上新宮市の地域振興、つまりまちづくりの拠点となるべき文化複合施設はどうあるべきかを考えたとき、55億円の財源、税金が投入され、今後何十年も新宮市の財産となるわけだから、今こそもう一度立ちどまって、財政事情が厳しいという回答だけではなく、許される財政事情の中で図書館に熊野学センター機能を持たせるという発想ではなく、拠点としての機能を持たせるため、文化複合施設の最適なあり方をさまざまな角度から検討し、速やかに知恵を絞るときではないでしょうかと。文化活動の拠点となる文化ホール、図書館を含めて、文化複合施設のあり方、そして果たすべき役割について、今からでも真剣に議論、検討され、できるだけ早く市民の皆様の満足度がより高い施設運営が実施されることを強く期待していますいうている。 この方は、提言書の中でも、今、管理基本計画を議論しているけれども、ほとんど文化財サイドに立った議論ばっかりで、こういった観光交流人口、観光面の議論がない。私はこの二つでまちを活性化しようとしてきたこの当初の基本構想、さらに基本計画、これはもうやはり忘れてはならんと思うし、この方の言うように、本当にもう一度リセットいいますか、立ちどまって考えていくべきやし、もう一回、今のこの課題、問題を解決するのに、やっぱり市民にも問いかけるべきやと思う。 市長、今の提言、要旨聞いていかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね、このことについていろいろ意見いただいているところなんですが、やはり当初の基本計画どおりしっかりやってほしいという声も結構多く聞きます。しかしながら、予算等、もろもろの関係で、今回ちょっと熊野学棟が先送りということに至ったわけでありますが、ホール、図書館の施設をやはりしっかりと、当初の目的どおりまちの活性化になるように、いろいろ知恵を絞ってやっていかなければなりません。 総合計画の中では、もう既に完成している年度が大変長く延びていることに関しては、災害、または遺構の関係で大幅におくれておりますが、今しようとしております平成32年度完成に向けて、しっかりと取り組まなければならないというふうに思ってございます。 ◆14番(田花操君)  これだけもうねじりにねじれてしまったこれは、もう一度市民のコンセンサスを私はどこにあるのか、やっぱり議論していくときではないかというふうに思う。今のまま走っては、決して私は市民の賛同は得られないような感じを受けています。 休憩します。 ○議長(榎本鉄也君)  質問中ですが、15分程度休憩いたします。 △休憩 午前10時57分--------------------------------------- △再開 午前11時13分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 14番、田花議員。 ◆14番(田花操君) (質問席) それでは、休憩に引き続き一般質問を続行します。 次に、市長と議会との関係、この2年……はや2期8年。地方自治法には、「議会は地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うものとして、同じく住民から直接選挙された長と相互にけん制し合うことにより、地方自治の適正な運営を期すること」ということで、法でもう明文化。 しかし、私が田岡市政とのこの議会のあり方をいろいろ感じるところは、やはり少し議会に対する不誠実な、ややもすると議会軽視につながることがあったのではないかというふうに感じております。 特に、議会、委員会での審議への説明責任が不十分、また情報開示も不十分な面が多々あったというふうに思います。本当に首長と議会は二元代表制のもと、双方の協調と牽制のもとで緊張感を保ちながら自治を形づくる責任を共有しているというふうに思っております。 特に一つは、予算執行、繰越明許が、私、いつも言っていますように、年度内予算執行が行政の目指す方向ではないかというふうに思います。 それから、今議会でも言いました市長の専決処分、これも相当厳しく法は規定しています。この専決処分がやはり拡大解釈していくと、議会はもう要らんまでも言いませんけれども、やっぱり議会の審議ができなくなっていくんで、この長の専決処分を法では、議会が成立しない場合、1点目。2点目、再度招集しても、なお会議を開くことができない場合。3点目、特に緊急を要するための議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、これはもう災害復旧しか私はないと思って、今まで。それから4点目に、議会が議決すべき要件を議決しない場合。この四つに絞られる。だけど、これにそうしたら専決処分が該当するかというたら、やや疑問のある面が私は感じる。 それから、3点目に、附帯決議に対する対応。私の記憶では文化複合施設整備に対して2回委員会は附帯決議をした。新しいのはこの3月にさせた。やっぱりこれらに対して市長の対応が委員会の附帯決議を無視した行政運営ではないんではないかというふうに思っております。 それから4点目、委員会の審査への対応についても施策について事後報告が多い。さらに情報開示がちゃんとされていないという感じを私は受け取っています。やはり議論を十分できる市政体制で議会と対峙してくれてこそ、本来の議会の役割・責任も果たされていきますし、よりよいまち新宮をつくるためには、やはりそういったことを市長には十分心得ていただきたいというふうに思っております。住民から直接選ばれたからといって、市政の独善的な運営は慎まなければならないと私は感じております。 何か市長、これ、今、議会との関係について思いがあったら言うてください。 ◎市長(田岡実千年君)  議員の認識をお聞きしたところでありますが、私は日ごろから議会とともに両輪で市政運営行っていっているつもりでございます。 今いただいた御指摘、またちょっと改めて、これまでの運営を思い起こしながら、改善すべきところがあればしていきたいというふうに思います。 ◆14番(田花操君)  最後に、田岡市長も今年3月ですか、3期への出馬表明をしております。いよいよ市長選の日程も10月15日告示、22日投開票というふうに決まってまいりました。 今や政治家もみずから汗をかくことが大事な時代となっております。政治家には社会全般のリーダーとして、日夜、仕事人としての平凡な原則をひたすら守り抜き、わかりやすく期待感にあふれた政治を実践することを心がけていくべきかというふうに自戒をしております。現代社会は型にはまらない自分流の政治哲学をしっかりと持った実行力のある政治家を必要としております。高い志を掲げて、あふれんばかりの情熱を持ち、市民の心に火をつけて、社会の改善に大きな期待を持たせ、やる気を起こさせるようなリーダーの登場を待っているのではないかというふうに思います。 今秋の市長選に立候補を表明されている皆さん、どうか市民から期待され、新宮市の将来のまちをぜひ住みよい、誇れるまちにしていただきたいことを願ってこの項を終わります。 次に、2番目のまちづくりと各種計画の策定についてお尋ねします。 このところ、新宮市のまちづくりの将来に大きくかかわるさまざまな行政計画が策定されて、余り議論することがないまま計画が策定されていっているようでは、やはり実効性がないのではないかというふうに思いますんで、特に市町村合併以後の地方のあり方など、国の地方創生を受けて、国の制度・法律によっていろんな計画策定を、義務づけまではいっていませんが、策定していかなければ国の支援をいただけないというような状況に、今、国と地方との関係はなっておるように思います。 特に全国人口ビジョン、まち・ひと・しごと創生総合戦略が津々浦々作成されました。この計画は平成27年から平成32年の5年間を想定してつくられております。この件については、今までも一般質問でいろいろとお話もしてきております。 もう既に2年がたち、残り3年の目標という形になっておりますが、どういった状況に今この計画はなっているか、手短にお話しください。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  議員言われますように、もうこの計画策定後ほぼ2年が経過しようとしているところでございます。 四つの大きな目標を掲げて、それぞれの施策の達成に向けて各課、全庁を挙げて鋭意取り組んでいるところでございます。 また、進行管理におきましては、内部にとどまらず、外部の皆さんの、特に策定に携わっていただいた方の元委員の皆様にも御協力をいただいて、最低年に一度は一回進捗状況を報告を申し上げて、それに対しての意見、提案をいただくというような仕組みで進めてございます。 ことしの2月にもそういった会議を持たせていただいております。また、この6月末には庁内でそういったところの共通認識を持つ意味も含めまして、部長級との本部会議を開催する予定で進めてございます。 ◆14番(田花操君)  この中では5年間の数値目標を挙げています。ぜひこの目標をそれぞれ最低限達成して、まちの創生を図っていただきたいと思います。 この中で、今少し言いました推進会議のあり方、それから創生本部の役割、ここを十分機能させて、進捗管理といいますか、これの取り組みをいかに進めるかということの課題を洗い出して取り組んでいただきたいというふうに思います。 とにかく、これも立派な総合戦略をつくってきております。ややもすると、計画づくりが役所のメーン業務と言われるようでは、まちはよくなっていきません。計画作成が目的ではなく、そこに描かれていることをどう実行、実現していくかが目的でなくてはなりません。ぜひこの総合戦略計画の中で絵に描いた餅にしないように取り組んでいただきたいと思います。 市長はこれの本部長されて、ほんで、御意見ありましたら。 ◎市長(田岡実千年君)  これは具体的な数字も入れてつくっている計画でもありまして、大変わかりやすくできた計画だと思っておりまして、一つ一つ実現に向けて進めていきたいと思ってございます。 ◆14番(田花操君)  時間の関係で、一つ一つこの数値についての状況を伺うことはできませんが、ぜひこの中間報告を皆さんにお示しいただきたいというふうに思いますし、この計画が全てできるとは思いませんが、これ以外に漏れたことも当然あると思いますし、推進会議、本部会議を1年に1回とかいうそんな話ではなしに、もっと必要度に開催して、本当に国が求めている地方創生・再生に向けて行政を進めていただきたいというふうに思います。 それでは、1点目のこの3月に策定した新宮市立地適正化計画についてお伺いしたいと思う。 この立地適正化計画の作成のもとになっている都市再生整備計画の前にいただいたこれです。これについて、これも平成26年から平成30年の5年間で既に3年が経過していますけれども、この中には文化複合施設等が基幹事業として位置づけられている。 だけど、これはもう既に2年が、これも過ぎ、残り、2年、3年過ぎて、平成26年、27年、28年と。あと2年経過する。この見直しというのは、当然国に対してしていかんと文化複合施設の支援が受けられないというふうに思いますけれども、これはどういった流れになっていくんですか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  そのとおりでございます。文化複合施設の建設につきましては、現在まだ変更等はかけてございません。今のところ、ですんで、平成30年度までの事業期間になっていると思います。 県・国と協議する中で遺構が出てきている状況もございます。そういったところで保存協議が調った時点で大体事業の先々の見通しが出てくるかと思います。そういったところを踏まえまして、正式な変更をかけていただきたいという指導を受けてございますので、この計画につきましては、御存じのように当初平成30年度までの予定でございましたが、不測の事態ということで御理解もいただいて、文化複合施設の建設につきましては、平成32年度までの事業期間ということで国のほうから見解を示されていると、そういうところでございます。 ◆14番(田花操君)  いずれにしても、これを期間の見直しをして、この中で都市再生をしていくということやね。 まちをコンパクトシティにすることの必要性が指摘されて久しい。これからまちづくりのあり方として医療・福祉施設、商業施設や住居等がまとまって立地し、高齢者を初めとする住民が公共交通により、これらの生活・利便施設にアクセスできるなど、福祉や交通なども含めて都市全体の構造を見直し、コンパクトシティの考え方が今一番大事であるというふうに思っております。 都市再生特別措置法が改正され、住居機能や都市機能の立地、公共交通の充実に包括的なマスタープランなり、民間の都市機能への投資や住居を効果的に誘導するための土俵づくりとなる立地適正化計画が20年後を目標に設定されております。これは、県下では和歌山市、海南市、有田市、湯浅町がつくっております。 この中で、特にこの立地適正化計画を見ますと、都市計画マスタープランとの関係を位置づけており、この2ページの下から3行目に、都市全域を見渡したマスタープランとして位置づけられる新宮市都市計画マスタープランの高度化版であるという表現、この都市計画マスタープランよりもこれのが上というような表現は私はいかがなものかと。 都市計画マスタープランとは同列の話であって、立地計画の下にマスタープランがあるとは決して思っていない。ここは、やはり表現が私はいかがなものかというふうに、これを読みながら感じた。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  この計画のフローチャートではそういうお示しをさせていただいておりますが、あくまでも今回策定した立地適正化計画の上位にはマスタープランがあるという位置づけでございます。 ◆14番(田花操君)  それなら、この高度化版というのは、マスタープランよりもこの立地計画のほうが上であるという表現にしか私は受け取れん。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  当初、立地適正化計画を作成する際、こういう文言が示されていたということもございます。 内容的には、我々全庁内的にもこの立地適正化計画の上位法というのは、やはり上位には新宮市のマスタープランがあるというようなことは、もう全庁的にも共通認識を持ってございます。 この辺につきましては、今後また見直しの際に、いろいろ議論もさせていただきたいと思います。 ◆14番(田花操君)  こういう立地適正化計画の中で都市機能立地支援事業というのが、国の支援事業がたくさんある。こういった中で、今の中心市街地を名実ともに都市機能をここへ集約していくということは大事でありますし、特にこの事業の中で医療施設、福祉施設、教育文化施設、商業施設、あらゆる民間事業も含めて、こういう支援をしていくということになる。この中で、やはり都市再生整備計画の中で文化複合施設を基幹事業としておりますし、それを受けて、立地適正化計画もそういった方向の中で、民間事業がいっこも入っていない。やっぱり公共施設だけの話には終わらない。民間事業をいかにこれに取り入れていくかということ、やっぱり、私は大事なところではないかと。 この中で民間事業のそういった支援事業というのは、どの程度入れられたのかお聞きしたい。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  確かに今回は都市再構築戦略事業ということで、議員御指摘のように、民間事業者が主体となる都市機能立地支援事業というのは含まれてございません。これ、私的財産の活用ということもございまして、都市再構築戦略事業よりも補助率の低いものでございます。今後、まちなかを整備するに当たりまして、そういった観点も今後必要になってくるかと思います。 ただ、今般、この立地適正化計画、初めて作成する中におきましては、やはり都市再構築戦略事業で位置づけられております公共施設というところに主眼を置きましたんで、今後そういった意見も踏まえまして、また全庁的な中で議論も膨らませていきたいというふうに考えております。 ◆14番(田花操君)  ぜひ市長、中心市街地の中でいつも私が感じるのは新宮病院。それも施設が老朽化し、こういったのをこういう制度に基づいて近代化してあげるべきやし、そういう投げかけを行政がやっぱりしていくべき。 それから、仲之町の直線の商店街。アーケードも、こういうのも、もうどこか再開発をしてつくりかえていく時代で、そういうアーケード街はもう時代おくれになってきて、今はもうそういったミニ開発、商業開発をして、そういうのは行政が投げかけていかんと、そこの事業者ではなかなかこういうところまで目が届かないというか、情報がないと思うんで、ぜひそういうものを含め、それで、ここの福祉センターなんかも相当、今から見たらもう相当老朽化している。こういうのもこういう制度にのっかったら、建てかえなり、改修はできるであろうし、もうやはり私は、そういった事業を文化複合だけじゃない、やっぱり民間事業者が何とか活躍できる、そういうものをこれへ取り込んでいってほしいし、駅の再開発にしても、新宮駅の再開発の中でも熊野交通が建てかえした、老朽化して。だけど、そういった都市計画とか、こういう制度に入れると建てかえの費用も支援してくれる。だから、やっぱり行政、官がそういうことをやろうとして、それへ民間も入れてしていく、そういった計画をつくっていかな、本来のまちの再生にはつながっていかん。ぜひ駅なんかでも、私も前から聞いていますように、今の新宮駅のあの雑然とした形はもうあれも50年、あんな50年以上ああいう形。ぜひもう次の世代のために市街地再開発をして、そういう事業者を入れてやっていく時代やろと。 もう時間の関係でちょっとはしょりますけれども、一つ気になって、この立地計画の中で緩やかな土地利用のコントロールできるという、そういうあれがあるんですね。こういう土地利用の規制をある程度緩やかにコントロールしなさいということ。 その中に、さっきのこれの総合戦略の中で、これ、最後のページの70ページのここへ、これはパブリックコメントで、一人だけようここへ載せたってくれたと。この人の意見というのは、もう本当に新宮市には新しく家を建てる土地がありませんいうて書いてある。「土地を探している家庭はたくさんあるのに建てる土地がないんです。働いているのは新宮だけれども、新宮で土地がないという理由で隣の三重県で家を建ている人がたくさんいますよ」、こういった意見に対して、この意見に対する回答が、これ担当者からどこまで……これ、知っているでしょう、見たか。この回答が余りにもお役所的過ぎてね。御指摘いただいたニュータウンの開発について、現段階で広大な土地もないことから困難であり、本市では総合戦略に基づき云々と、この人、そんなニュータウンをつくってくれらいうて言うてない思うよ。もっと市内のあいた土地、そういったところへ建てる土地を確保してくれという意味だと思う。 だから、もう本当にこの言葉をパブリックコメントで出した人がこの回答では、私はもう本当にこんなこと言いないんやというて、私はおるんやないかなと思ってね。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  地方創生のまち・ひと・しごとのときにパブリックコメントいただいております。このいただいた方には、書面上ではこういった形でちょっと事務的だと言われる御指摘でございますが、御連絡もさせていただきまして、いろいろとこの計画の説明もさせていただく中で質問の趣旨もお聞きして、担当のほうからも丁寧な対応させていただいたというふうに認識してございます。 ◆14番(田花操君)  その対応は別にいい。そういった家を建てたい人に土地を供給できるまちにしていくべきやと思う。そっちが私は大事やろと思う。 そして、このコンパクトシティを目指す中で、一番私はおかしいなと思ったのは、新宮警察が広角へ上がっていった。こんなのはコンパクトシティから言うたら、あんなところへ警察は行ってもろうたら困ると本来言わなあかんと思う。特に防犯、いろんな面で。 立地計画のこの中の64ページに、まちの空洞化が進んでいると。そして、中心市街地の空洞化により、まちのにぎわいの創出や治安の悪化を招いていると書いてある、ここには。治安を守るいうのはどこかいうたら警察やろ、市民の安全を。それを広角へ、私ら、つい何の議論もなしに。広い土地があるから、あそこへいくという話にはならんと思う。 これ、本来やったら、コンパクトシティを目指す中では、大きな都市機能やし、県の施設や。あんな広角なんかへ何でいくんなと、県へ文句言わなあかんのにいっこも言うてきてない。何か矛盾を感じるしね。言うたけれども、行ってしもうたんか。 ◎市長(田岡実千年君)  まず、この和歌山県警があの場所に決めたのはこの計画の前なんですが、実は広角用地、皆さん御存じのように、国・県・市の土地が混在しておりまして、大分以前、相談にも来ていただいたことありました。 その中で、2011年の大地震・大津波の災害を受けて、和歌山県警の考え方としては高台へ、新しく建てる警察署については、もう高台ということに決まったということでありまして、新宮市を見たときに、もうあの場所しか用地の確保ができないということでありました。 ◆14番(田花操君)  高台はわかるけれども、県の想定でも、現在地でも浸水想定区域に入っていないのにね。そんな高台、高台というたら、そんなことにはならんと思うし、やっぱり、人口集中しているこのまちなかに警察いうのはあるべきだし。だから、もう本当に市長はなぜあそこへいくことに対して簡単に同意というか、うちの土地を渡してしもうたんかなと。 ただ、もうこの立地適正化の中と都市機能を集中しようかという一方で、そういった都市施設が、結局はああいうところへいくというのは余りにも矛盾、この計画で言いやることとやることが矛盾しておるというふうな。 それで、この立地適正化計画つくるの、企画調整課は計画ばかりつくりやるやろと思うわ、大変やろうと思うよ。なかなかもう計画づくりに追われて、この立地計画なんかは、もう私らから見たら、都市計画マスタープランがベースになったあるから、本来、都市計画のほうに担当させるべきで、この区域、誘導区域、これなんか見てもベースに都市計画のマスタープランがなっていてこの区域を設定したあるけれども、この区域外のとこいうのは、私は土地評価落ちるやろうと思う。 だから、この区域をなぜこういう区域にしたんかというのは、根拠は書いてあるけれども、人口密度から。だけど、私らは線路から向こうには公共施設が、東側は少ないんやよ。もう本当に線路から向こうに公共施設あるいうたら学校、保育所ぐらいじゃないんか。線路からこっちへくる。新宮市のまちは鉄道で分断されたあるんや。何で向こうへも都市機能を誘導する区域を大きくとってあげんのか、つい駅周辺のところだけや。そやから、この区域を入れるとしたら、多分ここへ誘導していくから、これから。そうしたら誘導する土地の評価が上がると、ほかへは届け出しなさいよと指導していくわな。 だから、もうこの土地利用、用途は都市建設課が一番専門やし、得てたあるのに、何でこれ企画調整課で。都市建設課も入ったあるの、当然入ったあるね。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  当然、関係課協議をかなりの回数で重ねてございます。 もちろん、この計画に当たりましては、都市建設課のほうのいろいろ御協力もいただきまして、こういった区域設定も含めまして、この計画書をまとめさせていただいております。いろいろ御意見いただいておりますけれども、都市建設課とは特に密に連携をさせていただいて作成したということでございます。 ◆14番(田花操君)  ぜひこの誘導の施策の検討、82ページからこの84ページにかけて、84ページ、85ページにかけていろんな施策を書いてある。やはりそこへ住居を構えるとなったら、紀州材のあの制度があるわだ。そういうことは入ってないんや。そういう制度をよりしていくから、そういうところへ住居を誘導していくと。これは県の紀州材の補助やろうし、これ見て読みながら、住居に係るその住居の木材の支援、県があるので、そういう制度をこれへ入っていないというのは、何か県が入れるなと言うたんか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  確かに御提案いただいたことは、今後いろいろと協議していく必要があると思います。 今回市の独自の誘導策ということで、予算づけは関連予算としては上げてございません。そうした中で、紀州材を活用して居住誘導を図るといったことも有効な施策だと思います。 そういったことも今後ちょっと次の段階を踏まえて、全庁的に少し協議をしていく必要があるかと思います。御提案ありがとうございます。 ◆14番(田花操君)  もう一つ、せっかく都市建設課がつくった空き家対策計画、まだ見ていない。あの話がいっこも出てない、これへ。やっぱり、この誘導区域の中にたくさん空き家ある。それを使って、そこへ人口を集中させるという、そういった面がいっこも入っていない。だから、あんたところでつくるから、俺そういうところまで落ちていくんかなと思ったりするけれども、ぜひ空き家対策、これは国からやりなさいというて、だから、私はもうまちづくりは当面は空き家対策をどう利活用するかということをまちへ。が、どういうまちになるかという大きな要素になるんじゃないかなと思っていつも思う。ぜひ、これ、空き家対策、これへ入っていない、いっこも考えが入っていない。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  この立地適正化計画の策定時には空き家対策の新法もできまして、それの調査に入っているところでしたので、市独自の施策をということでしたので、まだ庁内決定を得ていないことも多々ありますので、こちらにはまだ掲載してないということです。 先ほど新谷課長のほうからも答弁がありましたとおり、今後そういった施策も含めて、こちらのほうには掲載をさせていただきたいというふうに思いますので、その辺御理解いただきたいと思います。 ◆14番(田花操君)  この届け出制度という曖昧な制度というのは、俺、実効性がないんで、あんまり期待してない。これを実行しようと思ったら、都市計画でそれを受けて、都市計画で縛りをつけていく以外に方法ないと思う。 だけど、そこまでいけるかというのも若干疑問はあるけれども、研究すべきやで、用途の中でさらに特別用途のような形で何か縛りをつけていけんのか。 いずれにしても、この立地計画の中のこの誘導区域いうのは、もう届け出制度といったら曖昧やし、実効性ないし、もう国も頭から強制はできんいうて。だけど、やっぱり市として施策を進めるのにはそこの市道を一つきれいにするんでも実効性がなかったら公共投資していけんし、都市計画で私は考えることが多分に出てくるんではないかというふうに思うんで、その辺は都市計画の私は知恵の出しどころではないかと。 いずれにしても、企画調整課の範疇じゃないいうのは、やっぱり田坂部長のところで、これは俺のところの仕事やないかと言うて、向こうへ取られるんじゃなしに、取っていってほしい感じがする。 あと、市道問題もちょっと言いたかった。この公共施設の中のインフラの中に道路がある。道路は、これは市道ばかりが道路じゃないんや。市民が生活しやる中には私道、これは、私は私道というのは、名前は私道やけれども、準市道やろうと思うで。市道に準ずる性格のものやろうと思う。全国、やっぱり私道という概念や考え方が変わってきた、特に大都市から。それもぜひ研究して、市内に私道がどれだけあるんかと。そら、私道は税金投入されていない。結局は、そこに張りついて市民が生活しやる、固定資産税も取りやる。やっぱりその私道はその関係者だけに任すという時代じゃない。だから、もう進んだところは、私道を全て役所で見ますという時代に入ってきたある。もう向かいの御浜町、熊野市がこの辺では進んでいる。 前にも私道の問題のことを若干、もう相当前に私触れたけれども、ぜひこれ、市内に私道がどれだけあって、その状況いうの、こういう何か支援措置があるんやったら、それで調べて対策を、空き家対策と一緒や。そのうち国がそういう私道対策計画をつくれというときが来るやろうと思うわ。だけど、大都会はもうそんな国の制度を待ちやったらあかんから、もう川崎市なんかすごい進んだある。今もホームページ見たらいろんなこと載っている。うちもこの私道問題今でもあるやろうと思うで。もう悪くなっていく一方やから、そら、もう大体市内の私道というのは高度経済成長時代につくられた道がほとんどやから、それの経済成長からもう40年、50年たってきたから、もうとてもじゃない、そこらでも老朽化して。ぜひ、そらもう次の世代のために、次の世代いうか、もう今からでもぜひ私道を、あれを研究していくことが大事。 もう時間があれなんで、あと、新宮市公共施設等管理計画について。これも頑張ってつくってくれたんやけれども、正直、見てわかりにくい。これ、この公共施設等管理基本計画、もうほんまに大事やのう。これも大事なことやけれども、国からようやく言われてつくった。これはもう大事やから、みんな認識を共有せなあかんと思うで、これ。財政のつくった人だけらが理解したあたらあかんと思う。だけど、なかなか難しいわ。そういうのは、財政が基本になって、ずっと描かれていった。だから、もう時間ないから、また今度の機会に聞きたいと思うけれども、本当にようつくってくれたし、我々に年に1回くれるシミュレーションをちゃんとグラフ化してくれたんや。せな、ここへシミュレーションを描けんから、私らにくれるときに、もっとこういうように図式したものを、あのシミュレーション数字ばっかりやなしに、くれんと、こういう国からつくれ言われたらつくる。これでシミュレーションもある程度わかる、図式化してくれたら。 これで一番心配するのは期間が長い。計画期間は30年やろ。国は将来予測は30年でも、計画は別に10年でも20年でも構わんいうて書いてある、策定指針には。これ、ほかの都市計画にしても20年、ほかの立地適正化計画にしても20年、目標がね。大体行政20年や。30年超えてつくるというのはこれぐらいやろう、行政計画。それも国の問答集、策定見るとそうは書いてなかった。10年でも20年でも。ただ、予測はしなさい、30年の。だから、これも20年に合わせてつくるべきじゃなかったんかというのが率直に、これ。 最後に、これを28年度ベースで維持管理費が30年後にはどれだけ安なるのか、これをすることで、それだけ教えて。 ◎財政課長(小林広樹君)  ありがとうございます。 この計画につきましては、削減目標としていますのは、基本的には延べ面積40%を目指すというところでございまして、それに40%削減する先に維持管理というものも削減していくということで、今のところは明確には示しておりませんけれども、当然、その維持管理経費を削減していくというのは目標としてございます。 ◆14番(田花操君)  30年でこういう計画して、幾ら安くなるんかということをやっぱり出さなあかんと思う。やっぱり市民に説明しようと思ったら、そういうことを言わんと協力してくれんと思うで、このあれに。 今回ももう大変テーマが残りましたけれども、ぜひまた後日質問をしていきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(榎本鉄也君)  昼食のため、1時15分まで休憩いたします。 △休憩 午後零時05分--------------------------------------- △再開 午後1時15分 ○副議長(松畑玄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。---------------------------------------上田勝之君 ○副議長(松畑玄君)  12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (質問席) それでは、一般質問を始めさせていただきます。 年月のたつのは早いもので、もう市長に挑戦させていただいてから、4年近くが経過する。その後、市議会のほうに復帰をさせていただいて、もう2年を経過いたしました。本議会は割と順調にというか、スムーズに進んでいたなと思っていたら、実はきのう少し、市長、言葉が躍られて、少しとまってしまいましたけれども、いろんな話題はあると思います。 昨日も北村議員の一般質問のお答えでは、文化複合施設、かなり大きな変更になるかもしれないというような含みを持たれておりましたけれども、私、今、新宮市が実行しなければならないことというテーマで、今議会は質問をさせていただこうと思っております。 新宮市財政、市の財布です。こちらの財政の健全化ということを、ここ2年間、いやそれ以前からも訴えさせていただきました。その健全化をなし遂げた上で、市民にとって希望が持てる施策を展開すべきではないかと私は考えます。 この2年間、新宮市財政の危機的状況に警鐘を鳴らすとともに、健全化を常に訴えてまいりました。昨年9月議会で示された平成27年度の決算は交付税の増加による経常収支比率が96.5%と若干の改善が見られたものの、それに続く平成28年に示された財政シミュレーションでは今後10年以上にわたり、経常収支比率が100%を超える年度が続くと予想されていました。平成28年度の決算ももうそろそろ行われる時期でありますが、平成28年度の決算状況及び歳入、交付税等の状況はいかがでしたでしょうか。 ◎財政課長(小林広樹君)  現在、財政課におきまして、平成28年度の決算の集計あるいは統計作業を行っているところでございますので、現時点におきましては詳細はお答えできませんけれども、収支の状況につきましては、昨年度よりも少し減少しているという状況でございます。 交付税等の状況ですけれども、平成28年度は平成27年度とほぼ横ばいでございましたけれども、現在、平成29年度の交付税の算定というのはまだ行われておりませんので、交付税の見込みとしては昨年度のシミュレーションの時点と変わってございません。ということで、平成29年度の算定が終了次第、今後の見込みについて見直していきたいと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  交付税は横ばいということで、経常収支比率も、ということはほぼ横ばい、若干上昇傾向に、概算ではあっても見込まれていますか。 ◎財政課長(小林広樹君)  経常収支比率につきましては、昨年度の財政シミュレーションのときにも既に上昇をするだろうと思っていまして、今、作業をしておりますけれども、昨年度よりは上がるかなと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  これまで、私は歳出、特に新規大型事業について、建設費の償還に伴う後年度負担や維持管理、いわゆるランニングコストの増加に対して疑問を呈してまいりました。新宮市も人口減少が続く中、歳入において税収の減少も続くものと予想されますが、こちらのほうの税収の見通し等はどのように予測されていますか。 ◎財政課長(小林広樹君)  税収の今後の見通しについてですけれども、まず、平成28年度の決算ですけれども、法人税等の減少によりまして、少しマイナスになる見込みでございます。また、平成29年度以降につきましては、科目別に見ますと増加見込みのものもございますけれども、ただ人口減少でありますとか、評価替え等によりまして、今後、全体としては減少傾向で推移するものと考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  やはり、全国の地方自治体というのは多くがそうだと思うんですけれども、やはり国の交付税頼みという状況は今後も当分続くと考えられます。そうなってきますと、新宮市、これは人口減少、こういう傾向も著しい。とうとう3万人を切ってしまいました。とりわけ、この3万人を切った中でも、生産年齢人口の減少が著しく、今後、自治体の基礎的収入である税収は減少するものと考えられます。そうなってくると歳入はますます交付税依存型、厳しくなってくるものとこちらも予想されます。入るを量りて出ずるを為す、中国の故事、礼記にある財政の心構えで、収入に応じて支出に一定の限度を設けること、その限度内で支出を計画的に行うこと、節約できる支出はできる限り節約することです。 享保の改革を行った徳川吉宗の経済顧問であった細井平洲の経済政策の根幹であり、京セラの稲森和夫氏が日本航空を建て直す際の経営思想でもあります。 財政逼迫の新宮市、欲しいものと必要なものを見きわめる、このことが肝要ではないかと私は考えます。 今、新宮市にとって必要なもの、実行しなければならないこと、それは市民が希望を持てる施策の実現です。そういった中で、私は地域資源を生かし、産業を再生し、働く場をつくっていくこと。この施策を実現し、実行していくことこそが新宮市再生への第一歩ではないかと考えます。今一般質問では、私は希望が持てる地域資源を生かす方策を提言させていただきたいと考えております。 まず1つ目の地域資源は新宮市域に広大に広がる山林です。昭和30年代から杉を初めとした針葉樹の拡大造林という国策のもと、人工林が拡大されました。その人工林が植栽されてからおよそ60年余りたち、収穫期を迎えているものの新宮市を初め、国内の林業は輸入材に押され、また国産材の木材価格は低迷、シェアは低下し続け、林業関係者の経営意欲は低下、加えて高齢化や後継者不足などにより、林業は衰退の一途をたどっています。そこから、山林や中山間地域の荒廃が進み、ひいては災害、特に豪雨に対する脆弱性はずっと指摘され続けてきました。今議会においても、木質バイオマス発電による森林の活用が大石議員や杉原議員から訴えられておりました。そこで、近年、新たな建築用材として、クロス・ラミネイティッド・ティンバー、通称CLTと言われる杉の引き板を繊維方向が交差するように積層接着した直交集成材が注目され、林業再生へ向けて希望の明かりが見えてきました。 板を直交で組み合わせているため、互いの層が互いを押さえ合い、収縮による寸法変化が少なく、かつ強度も高く、コンクリートに匹敵すると言われています。厚さもあり、はりや柱といった構造材として使用できるほか、組み合わせれば壁、床などの幅広い面材としても活用できるようです。 CLTは1990年代にオーストリアを初めとして欧州各国で発達し、現在では高層建築物にも用途が広がり、欧州のみならず、アメリカなど世界各国で急速に普及しています。日本では平成25年にJAS(日本農林規格)が定められ、平成28年にCLT仕様の建築基準法関連告示が施行されました。岡山県真庭市において、真庭市といえばバイオマス発電や林業で非常に有名なまちづくりを行っている市でもありますが、昨年、国内で初めてのCLT工場が稼働しました。 このCLTを使用した事例も会社事務所や社員寮、著名なところでは九州、長崎県のロボットが接客することで有名なハウステンボスの変なホテルでも活用されており、高知県の森林管理署の庁舎が公共施設として初めて使用されるそうで、今後、使用が伸びていくことは確実であり、建築物はコンクリートから木材へということが現実味を帯びてまいります。 この新建材、CLTについて新宮市当局は調査もしくは把握しておられますか。見解をお尋ねします。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  ただいま上田議員から御紹介のありました新たな建築用材CLTはヨーロッパを中心に発展し、欧州ではコンクリートにかわる材料として既に利用が広がっていると聞いております。ただいま使用事例を紹介いただきましたが、今後、中高層建築物を木造で建てるようになれば、国産材の新たな需要が開けると期待されているものでございます。とりわけ、森林資源に恵まれている本市にとりましても、こうした新たな建築用材CLTの需要の動向などを注視していきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  このCLTといわれる新建材を製造し、当地域の山林資源を生かしていくためには、林業従事者の要請が不可欠ではないでしょうか。林業従事者の高齢化が進み、技術の伝承が行われていない現状があるのではないか。新宮市の林業従事者の現状はどのようになっていますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  新宮市の林業者の現状でございますが、国勢調査によりますと、市内の林業従事者の数は長期的に減少の傾向で推移しております。平成22年には114名、また平成27年の速報値では90名となっております。 議員御指摘のとおり、林業の再生を目指す上では特に雇用の促進、また人材の育成に注力をしなければならないと感じているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  私は榎本議長やあるいは松畑副議長、熊野川濁水・治水関連対策特別委員会の前田委員長や屋敷副委員長とともに、この熊野川の治水、濁水問題の解決のための要望で尋ねさせていただいた奈良県の荒井知事にお話を聞く機会がございました。山林の機能は四つあり、一つは木材の生産、一つは治山・治水といった防災、そして動植物の生態系の維持、もう一点はレクリエーションの場という四点だそうで、まさにそのとおりで多面的な機能があります。スイスではこの多面的な機能を生かし、林業経営計画の立案から選木、森林所有者との交渉、作業員や機械の発注、製材所との交渉、材木の売却など、その仕事と責任は多岐にわたり、エコロジーの思想をいち早く林業に持ち込み、林業経営と環境への貢献の両立に取り組み続けているグリーンフォレスターという職種、いわゆる森林管理者という資格を持った職種の人々がいて、日本、特に紀伊半島でも導入できないものだろうかというお話をされていました。 昨今、国や林業地を抱える自治体ではドイツのフォレスターを招くことが多い。ドイツに学べが、現在の日本の林業界の大きな潮流のようですが、規模を拡大して機械化することを盛んに推進しています。 ところが奈良県の荒井知事はそうした動きとは一線を画して、スイス林業をモデルにすべきという道を選んでいます。スイスの林業といっても余りイメージが浮かばないかもしれせんが、スイスと吉野地域の林業とは非常に親和性があると以前より考えられていたそうです。 スイスは森林面積が広いわけではなく、林業の算出額も木材生産量も決して大きくありません。森林地帯の地形は急峻だし、小規模な私有林が多く、しかも不在地主も多い。しかし、戦前の一時期、スイス林業は世界一と言われていた。特に、ベルン州にあるエメンタールの森は林業の聖地とも呼ばれていました。そして、今も高品質材の生産を手がけている。奈良県も林業県を標榜していますが、地形は急峻で小規模な森林所有と不在山林地主が多いそうです。木材生産量や産出額も決してそんなに多くないという県です。まさに新宮市の山林も同様の状況ではないでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  地形が急峻で小規模な森林所有者が多く点在し、所有者の不在化が進んでいます本市の山林状況は上田議員がおっしゃったスイスの状況に、まことに類似していると思います。御紹介ありました奈良県ではスイスの森林管理者を講師に招いて、欧州型森林管理者研修を行ったと聞いています。その中で、日本はスイスと同じく人件費の高い国だから安い木材を生産しても世界と勝負できないということで、高品質材生産にこそ活路があるということを訴えたそうですが、本市におきましてもそうしたスイスの林業の考え方を参考に、私有林の活用について考えていきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  そういった中では、状況、小規模山林主が多い、しかも不在地主が多くなってきている。山林経営に対しても意欲が低下し、放置山林が非常にふえている。そして、木材価格が低迷を続ける現在にあっても、スイスで彼らの担当する森林は黒字経営を続けています。地域住民からの信頼もとても厚いそうで、このグリーンフォレスターを養成する学校もあるとのことです。荒井知事はこのグリーンフォレスターのような森林管理者の養成学校を、紀伊半島につくらなくてはならないと熱く語っておられました。 さらに、スイスの林業の現場では森林作業員を束ね、実際の細かい工程管理をコントロールして、フォレスターのプランニングを森で実現させるのが上級森林作業員だそうです。この上級森林作業員になるためには、森林作業員の国家資格を取得後、フォレスター養成校で開講している規定のカリキュラムを受講し、パスすれば資格が得られます。学ぶ科目はフォレスター養成課程と同様ですが深め方が異なり、選択科目に河川技術などの特殊作業の特別講座が用意されていることが特徴です。資格取得後は林業会社や公有林の事業所などに雇用され、あるいはみずから起業される方もいらっしゃるそうです。いわゆる現場監督として現場を差配し、木材生産のための林業資格を持つ、いわゆる日本でいうグリーンワーカーを育つ森林整備に当たっているそうです。 日本でもグリーンワーカーという制度がありまして、和歌山県の農林大学校などでは、このグリーンワーカーを1年間かけて取得するような資格をまず取得するようなカリキュラムを用意されていますが、環境整備や治山・治水といった機能を管理する、こういったこともあわせて、こういった要素もあわせて学べれば森林管理者を養成する学校を将来的にはこの新宮市にも設置し、もしくは誘致するなどして、林業従事者の後継者の育成を図るべきではないかと考えます。産業の再生と雇用の創出は人材育成から始まるのではないでしょうか。いかがでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  だだいまのお話の中でございました和歌山県の農林大学校でありますが、県内でかつらぎ町に100年の歴史を持つ学校としてございます。また、平成29年4月からは上富田町に同大学の林業研修部が新設、開校されております。こうした既存の専修学校の活用やこの学校から一歩進んだ森林管理者の養成学校設置等も含め、林業従事者の育成は欠かせないものであると感じているところでございます。 このような人材育成のための学校等を新宮市に設置もしくは誘致することは大変夢のあることだと思います。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひともそういったことを真剣に取り組む時期にきているのではないかと。そういった人材育成こそがやはり産業の再生、雇用の確保につながっていくのではないか、まず足元から始めるということが必要だと考えています。 さて、森林の多面的機能のところで荒井知事が言われておった治山・治水あるいは山の保水力、そういったようなことをしっかりと保つための環境面でのお話を一点させていただきたいと思います。 先般、紀宝町において、屋敷議員が精力的に取り組んでおられる宮城県気仙沼市室根地区と三輪崎の交流でありますが、その室根地区でカキの養殖業に従事し、「森は海の恋人」を合言葉に森で培われる豊かな滋養分が水を通じて川から海に流れ込み、海の豊かさとなって、海の生き物を育てる、このことに気づき、広葉樹の植樹運動を続けられている畠山重篤氏、多方面でNPOの関係をされたり、こういった「森は海の恋人」といったような本も上梓されておられますが、この方の講演が行われました。先ほど申し述べた山林の持つ多様な機能を再生させるために、新宮市を初め、紀伊半島の山林も広葉樹と針葉樹の混交林を再生させるべきと考えます。このことがひいては多雨地域である新宮市の水源涵養につながり、また獣害対策にもつながり、災害・防災対策にもつながり、そして熊野川の濁水対策や清流を取り戻すことに…… ○副議長(松畑玄君)  上田議員一般質問中ですが、ちょっと10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後1時38分--------------------------------------- △再開 午後1時43分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (質問席) 本当に、畠山重篤さんの提唱されるように、山林の持つ多面的な機能をしっかりと再生させていくために、広葉樹と針葉樹の混交林を再生させていかなくてはならないと考えます。 杉原議員もやはり獣害対策にも役立つんではないか、やっぱり里山地域や、あるいは広葉樹の植栽しっかりと進めていかなくてはならないんではないかときのう提案されておりましたが、本当にこの水源涵養を含め、あるいは熊野川の濁水や清流を取り戻すことにもつながり、またひいては内水面や沿岸漁業の再生にもつながるものと考えますが、こういった取り組み、昨日も答えられておりましたが、いま一度お答えを願います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  針葉樹、また広葉樹が入り混じった針広混交林につきましては、自然の山そのものであり、上田議員がおっしゃいました土砂流出防止や生物の多様性の保全、はたまた熊野川の濁水対策や清流を取り戻すことにつながることから、市有林を管理しております農林水産課としましても可能な限り針広混交林を推奨したいと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、そういった取り組みを続けて拡大していかれることをお願いいたします。 いずれにいたしましても山林の再生ということは、本当に当地域に眠る大きな地域資源の活用を図ることでもあります。そして、この地域資源を活用して地域の再生をつなげていくことが必要不可欠ではないでしょうか。 本当に大型ドローンを使った木材集材の架線技術など新しい技術開発も行われています。不在山林地主の問題など各論の解決策は多々提案すべき事由はありますが、時間の都合上全てを述べることはできません。 木材の収穫から始まり、今後需要の拡大が見込まれる新建材CLTの製造に取り組み、産業の再生と雇用の創出を図るべきであり、息の長い取り組みをしっかりと考えていく、本当に木質バイオマス発電や、あるいはこの新建材CLTの生産を日本で唯一ぐらい行っている岡山県真庭市は銘建工業という民間企業が非常にその地域を引っ張っていっている。それがひいては観光にもつながり、バイオマスタウンということでしっかりとまちづくりを行っています。 ただ、当地方にも大規模な山林所有者はいらっしゃいますけれども、やはり地域全体を引っ張るような形にはなっておりません。そういった意味では、山林主、林業従事者、林業事業者あるいは製材工業者、それらをしっかりとコーディネートして束ねていく、しっかりと皆さんの意見を集約して、どういった分野でもそうだと思うんですけれども、行政がしっかりとそのコーディネーター役を果たしていくことこそ本当に必要な取り組みではないかと考えます。本当にこの息の長い取り組み、林業作業者の後継者育成や、あるいは不在地主の課題など解決すべき問題が多々ありますが、本当に息の長い取り組みを今から始めることこそが求められていると思います。 最後に、担当課の見解をお伺いいたします。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  この熊野地方は、森林資源はもとより原木市場また製材所など、木材関連業に関するものがそろっていると思われます。何世代の間、脈々と受け継がれてきた木材の本流の礎として認識がございますので、今後ともCLTなどの新素材を考えながら、新たな取り組みを進めながら産業の再生と雇用の創出に努めたいと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、頑張っていただきたいことと、しっかりと末梢こういった地域資源を生かす。特に、荒廃した山林というのは本当に市民生活にも大きな影響を与えてまいります。この地域で50年、60年と育ってきたものを、木質バイオマスというのは、本当に燃料化して非常に有望な魅力のある企業でもありますけれども、ただ50年、60年、半世紀以上わたって育て続けてきたものを燃やして燃料にしてしまう施策なんです。そういった意味では、このCLTというのは、しっかりと構造材として育ててきたものをしっかりと構造材として使っていく、そしてその余った分を銘建工業では木質バイオマスに使っている。そういったいい循環を組み立てていくことが肝要かと思いますんで、ぜひ新宮市でも御検討をいただければと思います。 続いて、新宮市の再生を図るための地域資源として、もう一つの大きな柱であると私は考えます、交流人口の拡大による観光関連業種を初めとした産業の育成による地域経済への波及効果を高め、これも働く場の確保、雇用の創出を目指し、施策に取り組むことが急務ではないでしょうか。 昨年来、新宮港へクルーズ客船の寄港が大変な伸びを見せており、去る18日もぱしふぃっくびいなす号が寄港し、300名前後のお客様が当地域を訪れてくれました。 観光ガイドの方によると、熊野速玉大社シャトルバスを午前、午後と1時間置きくらいに入っていただき、速玉大社の正式参拝や神倉神社、まちなかウオーキング、熊野川河口遊覧、平安衣装着つけ体験や熊野曼荼羅絵解き等々、お越しいただいたお客様の3分の1は市内へ訪れてくれた状況のようです。 ただ、残念ながら市内の飲食業の方などは、なかなかまちなかを訪れていただけない。客船が入っても恩恵は感じられない、そういった感想もまだまだいただきます。もちろんそれぞれの各個店、お店の努力ももちろん必要ですし、まちなかでは多言語の看板の設置等も行っているなど、努力されている事例も見受けられますが、もっとまちなかのルートの魅力を高め、まちブラをしてみたいまちづくりを進めるべきではないでしょうか。 旧丹鶴小学校の校舎と市民会館の解体が終了した現在、船町側から新宮城跡がおよそ半世紀ぶりにお城の石垣と登城口の石段が見通せるようになっています。 世界遺産に追加登録された阿須賀神社から伊佐田の西村記念館や旧チャップマン邸、それに続いて新宮城跡、城下町遺跡と文化複合施設、そして上本町や船町を通って速玉大社へ。さらに、別当屋敷や寺町を抜けて神倉神社へと、新宮のまちが散策できます。 さらに、北村議員の質問でも触れられていました城下町遺跡の鎌倉時代など、中世の川湊の遺跡と新宮城跡の水ノ手炭納屋群とお城の港、近代の池田港を初めとした木材の集積地としての川運の隆盛、さまざまな時代に同様の形態によるまちの成り立ちがかいま見える、新宮はそういったまちではないでしょうか。 NHKの人気番組「ブラタモリ」のようなまちの成り立ちのうんちくをひもときながら魅力を磨いてはいかがでしょうか。こういった取り組み、当局はどのようにお考えでしょうか。 ◎商工観光課企画員勢古口千賀子君)  確かに、議員がおっしゃられたように、ぱしふぃっくびいなすが寄港の際にはたくさんの方にまちなかにお越しいただきました。そして、新宮市には歴史や観光とかいろんな素材がたくさんあります。市長もまちなか観光を勧めておられ、ガイドの皆さんもまちなかウオークをそれぞれ推進していただいています。 その中、今期の総合計画の中にも、「魅力ある文化がつなぐにぎわいのまち」ということを政策の一つとして掲げていますので、担当課としましても昨年度、阿須賀神社が世界遺産に追加登録されたことを踏まえまして、熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の三社めぐりを推進していきたいと思っています。 その中に、今おっしゃられていました商店街を初め、旧チャップマン邸、あと新宮城跡、あと寺町通りなども含まれていますので、それらのまちなかを歩き、PRしていきます。観光協会のホームページのほうにもまち歩きマップを作成しまして掲載しています。 ですが、昨年行った新宮を訪れた観光客の方のアンケートでは、日本人、外国人ともに行った観光施設といいますのは、行った場所、行ってみたいところというのは、熊野速玉大社が80%で、神倉神社が日本人50%、外国人が32%とまだまだ認知度は低いようです。 担当課としましても、それらを踏まえましてより一層、今おっしゃられた水に関しましても、和歌山県で今、「水の国、わかやま。」とかサイクリングなども進めていますので、それらを一緒になって進めていきたいと考えております。 あと、まち歩きを推進するためのスタンプラリーなども、今年度予定して進めていきたいと思っています。おっしゃられましたように、新宮が単なる景勝地じゃなく、歴史と文化があるという、それが新宮の最大の売りでありますので、それらを今後も推進していきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、そういったソフト面の蓄積、これは後からも触れさせていただきますけれども、歴史も非常に長いんです。神話の時代から明治・大正期の近代いわゆる戦後まで、非常におもしろい事柄がたくさんこの地域では起こっています。あるいは宗教哲学から、あるいは自然科学、そういった分野まで、本当に多種多様にこの地域は、いわゆるそれらを総称して熊野学と言われるんだと私は考えているんですが、そういったことをしっかりと魅力を磨いて発信していく。 きのう並河議員が民泊のほうでも触れられておりましたけれども、やはり田辺市のツーリズムビューロー、こういった取り組みをしっかりとよい部分はしっかりと取り入れて、今も頑張ってくれてはいるんですけれども、さらに磨きをかけていくという取り組みが必要だと考えます。 それに合わせて、実は水ノ手地区なんですけれども、旧市民会館が解体され、水ノ手地区が一望できます。大手門を通っての登城口も見渡せるようになってまいりました。ここに唯一現存する江戸期の建物をぜひ公開し、あわせて新宮城址の大手門付近の国史跡指定の拡大に早期に着手すべきではないかと、私は考えます。 担当部署、文化振興課でありますが、スタッフの皆さん日常業務を行いつつ、文化複合施設の建設にも忙殺されております。そういった現状は理解するところですが、水ノ手の大手門の石垣など、観光ガイドの皆さんがお客様を案内して訪れてもいただいております。まちの魅力を高めるためにはスタッフの増強を行って、本当に平成10年にこの大手門への道の発掘調査も終了し、平成15年には国、文化庁の史跡指定を受けております。この史跡指定の拡大を目指した取り組みが一旦文化複合施設の建設等々に伴って中断、延期を余儀なくされております。当然、現有のスタッフではなかなかこの取り組みを進めていくのは厳しい状況かというのは、私も十分認識するところではありますが、本当にこの史跡指定の範囲を拡大して受けることができれば、文化庁の高率の補助も得られ、財政状況厳しい新宮市の負担も軽減しつつ、整備が図れるのではないかと私は考えますが、ぜひ教育長、取り組んでいただけませんか。スタッフの増強は、市長部局に言わなければならないのかもしれませんけれども。 ◎教育長(楠本秀一君)  私も公有地の拡大は、やるべき事業だというふうにはもう重々認識しておるところなんですけれども、議員御存じのように限られた職員定数の中で、特に今、文化振興課は少し増員もしていただいておりますけれども、やはりいろいろな国史跡の西村の屋敷のリニューアルであるとか、新宮城水野家墓地の整備であるとか、あるいは阿須賀神社の御正体の保存とか整備、もちろん新宮城の埋蔵文化財の担当とか非常に忙しく、正直なところそこまで手が回らないという、そういう思いを思っています。 これは、公有地拡大については、前田議員が昔から提言を非常に熱心に運動していただいておりますけれども、新宮城のこと国の史跡でもありますし重々新宮市の宝です。公有地拡大事業に取り組んでいきたいんですけれども、今申したように、今のところやはり職員は、各課とも少数精鋭的な状況で仕事しておりますので、ここへ、文化のほうへまたスタッフをということは、非常に私自身言いにくい状況でありますけれども、とりあえずこれはやらなければならない事業というのは、重々認識しておるところです。 ◆12番(上田勝之君)  今、教育長述べていただいたとおり、確かに現状では大変厳しい業務量の増大というような、非常に厳しい状況であるというのは、私も認識をしております。 ただ、やっぱり新宮市で今どういったことが求められているか、何をやらなければならないか。それはもう大きな箱物の整備ということも当然詳細に検討を重ねなければなりませんけれども、やはり交流人口の獲得を目指して、やっぱりまちの魅力を磨き上げていくことこそが、やっぱりそれが産業の創出につながったり、働く場をふやしていくことにつながっていく、それがひいては新宮市財政にも好影響を与えてくるんではないでしょうか。 やはり生産年齢人口に多く住んでもらうまち、そういったことを目指すためには何かやはり働く場、これは本当に一足飛びには進まないし、いろんな意見もあるかと思います。ただ、やはり観光であるとか、交流人口の獲得ということに主眼を置いて取り組むんであれば、先ほど商工観光課のほうからも説明があったように、まちの魅力を高めていく。そして、回遊ルートをつくっていくんであれば、やはりその真ん中にある新宮城跡とその周辺地域、そういったものをしっかりと整備していく。これはやっぱり新宮市が優先して取り組むべき事項ではないかと思っているんです。 市民生活を支えていくために日常業務、大変多忙な職員の皆さんの仕事量は、大変多忙ではあると思いますが、そういったところにしっかりとシフトしていく。また、商工観光課や、あるいは教育委員会の文化振興課、そういったこともしっかりとコーディネートしていく、まちブラの魅力を高めていく、そういったことを市役所庁内でしっかりとコーディネートしていくということが求められていると思います。まず、そういったことを進めていかないと、いわゆる点で、点で、おのおのの職場、おのおのの職場で頑張ってしまうということになって、全体的な魅力の創出につながるということには、つながっていかないんではないかと思います。 そういった中で、これもまた別の部署ですけれども、各年代が楽しめるまちとして、本当に新宮市いろいろなものがありますが、近々に整備が予定されているという旧チャップマン邸の計画というのは、どのようになっているのでしょうか。また、復元整備が進められている西村記念館と合わせた明治・大正といった近代期の新宮をどう表現されていくのか。伊佐田付近の計画についてお尋ねをいたします。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  旧チャップマン邸の改修整備につきましては、都市再構築戦略事業の効果促進事業ということで、観光交流拠点の位置づけをいただいてございます。現在、その趣旨に沿い計画期間内である平成30年度内の改修整備を終えるという予定で進めてございます。 そうした中、文化的価値が高いといわれる歴史的建造物である旧チャップマン邸につきましては、大きく言えば三つの機能、一つ目には観光情報の発信機能、二つ目に資料や図書の展示スペース、ギャラリー、三つ目に休憩、交流、体感機能をあわせ持った多目的スペースといった利用計画を考えてございます。具体的には、今後、商工観光課と連携を取りながら、また関係機関にも御相談をさせていただきながら、具体的な活用方法を協議していくことになります。 なお、設計業者も決まりまして、現在改修・耐震補強の実施に今後入っていただくことになります。いずれにしましても、伊佐田地区に関しましては、議員先ほどからお話しいただきますように、西村記念館などの洋風住宅が残り、大正ロマンを感じさせる市内で貴重な地域でございます。速玉大社、新宮城から阿須賀神社、また徐福公園と至るちょうど途上にもございますので、一つの有効な観光ルートが形成されると認識をしてございます。 そうした中、旧チャップマン邸につきましては、西村記念館とも相乗効果を図りながら、見ていただくだけではなくて、活用していただくということに主眼を置きながら、具体的な活用方法を検討しているというところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、こちらのほうも旧チャップマン邸、企画調整課が担っておって、実際に完成した暁には商工観光課が担当されるということなんでしょうか。そういった意味では、こちらも企画調整課、あるいは商工観光課、西村記念館と言えばこれは文化振興課といったような形でセクションは非常に分かれているわけです。だから、まず市役所内でどういった形で取り組んでいくか、取り組み方をしっかりとコーディネートした上で、観光協会や、旧チャップマン邸や西村記念館はそれぞれの民間の会も支援団体も立ち上げられていると伺っております。そういった中では、それらだけではなくて市内全体をやっぱりコーディネートするような形の取り組みをぜひとも考えていただきたいです。 そういった中で、伊佐田地区は都市再構築戦略事業の一環として伊佐田地区の景観整備等も触れられておりましたが、こういったことの計画も進められているんでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  都市再構築戦略事業におきましては、市道伊佐田町線、丹鶴町線につきましても、採択いただいているところでございます。この点につきましては、建設農林部とも現地も調査する中で、路面の状況等また周辺の景観等も見る中でその事業の必要性も含めまして、今後の整備状況について協議を重ねているというところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  そういった中では、やはり一度計画したからといって、今後その整備状況等、あるいは耐用年数、あるいはそういった状況を見ながら計画を見直す、あるいは一旦立ちどまって、ここはまだ十分石畳風の舗装が生かされているということであって、見直すというようなことを検討される余地はあるんでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  事業採択いただいているわけでございますが、当然この財源というのは2分の1が市の財源ということもございます。そういったことも踏まえまして、景観でこの旧チャップマン邸、また西村記念館、より映えるような形の整備を考えているわけでございますが、やはり財源ということも含める中で、やっぱり必要最少限にその整備ということを考えていくという観点も必要かなというふうに感じております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、そういったように一度計画したから何が何でもやっていくんだということではなく、やはり入るを量りて出ずるを為す、しっかりと見直すべきところは見直す。ここは必要でないんであれば、一度計画はしたけれども、当面は見合わす。そういったような必要な部分にしっかりと集中投資していく、これは新宮市の事業全体にいえることかと思いますが、そういったことも検討されているということは、非常に好ましいことかと考えます。 この観光交流人口の獲得、拡大を目指していくためには、まだまだもっと取り組めることがあると思うんです。この新宮地域の先人たちは、本当に全国各地に赴いています。いろんな年代で赴いています。熊野信仰は、全国各地に広まりを見せていますし、姉妹都市の名取市に代表されるように、熊野三山の末社は全国に3,000社以上数えると言われています。先ほども触れましたが、三輪崎の先人たちはカツオの漁法を伝えた宮城県気仙沼市室根地区を初めとして東北各地、八戸市などにもいらっしゃると伺っております。 また、十和田湖の恩人といわれる佐藤春夫先生が訪れ、奥入瀬渓谷の譜を詠んだ十和田市などの全国各地の佐藤春夫ゆかりの地、また初代新宮城主の浅野家ゆかりの地である広島県三原市、またさらにその浅野つながりである赤穂市、これは前田賢一議員がかなり詳しいと伺っております。 そういったような新宮市ゆかりの地が全国各地に点在しております。これらの地と友好交流を深め、新宮市の魅力を伝えていく、そういったことも交流人口獲得の一助ではないでしょうか、いかがお考えでしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  今、議員御指摘の点につきましては、名取市につきましては、現在姉妹都市提携を結んでおります。この地域につきましてもそのまま交流を促進していきたいというふうには思っております。 気仙沼市の唐桑町につきましては、この3月末に三輪崎会館において「海の古道」という演劇をいただきました。そのときに総勢90名の皆様においでをいただいております。来年が東北地方に熊野の神が勧請されて1,300年という節目を迎えます。こういったことを考えますと、その機会を捉えて何らかの交流を図る必要はあるかというふうには感じております。 広島県の三原市におきましては、相当以前に交流が続いていたというふうには伺っております。残念ながら、今はそういったところがないという状況ですが、昨年ですか、副市長と議会のほうで市長のメッセージを携えて三原市長を表敬訪問していただきました。内容につきましては、再び交流を願うというものであったというふうに伺っておりますので、これを契機に、三原市との交流も再開したいというふうに思ってございます。 いずれにいたしましても、こういった関係市団体とは御縁がいろいろありますので、こういった機会を捉えながら、また契機を捉えながら何らかの交流をこれからも引き続きしていきたいというふうに思ってございます。 ◆12番(上田勝之君)  私、名取市と姉妹都市を結んだ際には、議長としてその姉妹都市の締結に赴かせていただきました。そこで感じたのは、非常に東北の方々、これは先般の気仙沼市室根地区の皆さんが訪れていただいたときもそうだったんですけれども、非常に東北地方の熊野信仰に対するといいますか、熊野地域に対する愛着といいますか、そういったものは非常に深いものを感じられるように思います。本当にそういった今基幹産業となっているようなカツオの漁法であるとか、さまざまなことに対してこの地域に対する恩義といいますか、感謝の念を非常に持っていただいているように思いますし、熊野信仰に対しても、いわゆるこちらの本社といいますか、そういったものに対する脈々と続いた厚い信仰心、そういったものも深く感じられます。 そういった際に、並河議員や北村議員が常々訴えられている、いわゆる新しい今の時代のネットを通じたようないろんな取り組みもしっかりと踏まえつつ、それはもう全世界に発信していく、非常に安価でもあります。そういった部分をしっかりと使っていく。それに合わせて、こういったいにしえからの、いわゆる新宮とその地域のつながりを大事にしていく、そういったことで交流人口を獲得していく。どんどんやっぱり新宮市を訪れていただけるように、新宮のまちを磨いていく。あるいは、そのソフトの部分をしっかりと大事にして訴えていく、それをPRしていく、そういったようなことの地道な取り組みも両方あわせて求められているんではないでしょうか。そういったことをしっかりと取り組んでいくことこそが、やはり新宮市の観光であるとか、交流人口の獲得に寄与するものと、私は考えます。 本当に新宮市は、熊野学に総称されるように歴史は先ほど述べましたけど、丹敷戸畔や高倉下命といった神話の時代から本当に熊野修験や蟻の熊野詣といった中世の熊野信仰、またあるいは江戸期の川上不白を初めとした水野家、そういったような江戸文化が花開いた時代。そして、明治・大正期の近代の隆盛と人権・文化にかかわる大逆事件など、本当にこの地域で学ぶ楽しみを味わうには、各年代において本当にいろんな要素があります。 また、自然科学、ジオパークに代表されるような自然環境のことから、あるいは本当に宗教哲学までさまざまな分野でそれぞれにまちの魅力が新宮にはあると、私は考えているんです。そして、それぞれの分野に精通した市井の研究者など多種多様の人材も豊富ではないでしょうか。この人材もしっかりと生かしながら、ガイドや講座なども日常的に開催していく、そういったことがこのまちの魅力を高めていく、いわゆる知る楽しみや学ぶ楽しみを満たせるまちとして、しっかりとカルチャーツーリズムを実践するまちとして、少しマニアックだけれども、何度も訪れてこのまちを知りたい。そういったことを実現していくことが新宮市の再生、あるいは魅力を磨いていく、そしてそのことによって地域経済への波及効果を及ぼしていく、そういったことをしっかりと考えるべきです。そのコーディネート役を担うのがやはり新宮市行政ではないかと私は考えるんですが、市長のお考えはいかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  大変貴重な意見ありがとうございました。 本当に今の提言聞いてなるほどと思いながら聞かせていただきました。 特に、交流人口の増加を熱く訴えていただいたわけでありますが、人口減っていく中でこの交流人口がふえればまちの活気は維持できますし、さらにふえれば今より必ず活気のあるまちになっていくんだろうなと思っております。 そういう中、先ほど企画部長からもありましたが、3月には気仙沼市、また室根地区から90名以上、これは屋敷議員初め、議員皆様の御尽力で実現したと思っております。 いろんなこれからもこのコンパクトなまちに資源がたくさんあるすばらしいまちでありますので、しっかりと進めてまいりたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  今、市内では本当に外国人の方々がよく歩いておられます。もちろん日本人の方もたくさん歩いておられます。 私、自宅が速玉大社のルート上にあることもあるのかもしれませんけれども、本当によく見かけますし、駅周辺なんかでもたくさんの方を見受けられます。そして、新宮駅の周辺ではレンタカー屋なんかも新たに支店を出店されたり、やっぱりいろんなところで新宮を訪れている方がふえているのは、本当に事実なんです。やはりこれをもっともっと伸ばしていく、そしてまちなかの地域経済に波及させていくことが本当に必要だと思いますんで、新宮市の取り組みを期待しておきます。 ○議長(榎本鉄也君)  質問中ですが、15分程度休憩いたします。 △休憩 午後2時17分--------------------------------------- △再開 午後2時31分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (質問席) それでは、引き続き一般質問を行います。 今回、本当に市民に希望が持てるまちづくり、希望が持てる施策をということで取り上げさせていただいております。 がらりと変わりまして、健康寿命をのばし、あわせて介護や医療にかかる市民の経済的負担の軽減を図り、生活や子育てに希望が持てるまちを実現すべき、こういったことをテーマに質問をさせていただきたいと思います。 新宮市は、これは先ほどからこれも何度も言わせていただいているんですけれども、人口の減少が続き、人口の高齢化も国全体がピークを迎える2025年よりも一足早く既にピークを迎え、65歳以上のいわゆる高齢シニア層が人口の3分の1強を占めています。 それに伴い、私自身、知人の方のみとりの場に立ち会うことや、あるいは終末期の方をお見舞いする機会もふえております。 私が体験した事例として、80歳代の男性ががんに罹患し闘病生活を送る中でも在宅にて治療し、かかりつけのドクターの往診と充実した訪問看護により自宅にて奥さんに多少わがままを言いつつも家族に見守られる中、本当に眠るがごとく旅立っていかれた場に立ち会わせていただきました。 自宅での旅立ちというものは、今、病院で旅立たれる方が本当に多い中、はるかに幸せではなかったのかなと改めて感じました。 地域包括ケアシステムの構築は、医療費や介護給付費の抑制といった財政面のみならず、人の尊厳や充実感といった生き方のあり方を考えることではないかと私は考えます。 新宮市の地域包括ケアシステムの構築に向けて、今、担当課では鋭意取り組まれていると存じますが、課題とその解決策、どのように考えられていますでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  地域包括ケアシステムは、医療費や介護給付費の抑制につなげることはもちろんのことですが、高齢者の尊厳の保持ということにつきましては、介護保険法の目的にもうたわれており、地域包括ケアシステムの中では、医療・介護・福祉の連携と在宅医療、介護の充実を目指しているところです。 上田議員が体験されましたように、人生の最期を迎えたい場所でありますとか、介護をどこで受けたいのかなど、御本人の希望に沿った支援ができるようにすることが重要であると考えています。そして、10年後を見据えて、在宅でのみとりや終末期を希望する方が安心して在宅療養生活を送れるようにすることが、現在においての課題であります。この課題に対しましては、医師の対応なしに実施することは困難でありますので、今後も医師会、あるいは医療センター等に協力を求め、市民の希望に添えるような体制づくりに努めてまいりたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  今、鋭意取り組んでいただいている状況かとは思いますけれども、私はこの地域包括ケアシステムを充実していくためには、もちろんかかりつけ医、ドクターの往診という体制のことももちろんそうなんですけれども、訪問看護の充実、今、市内にある事業所では、大変一生懸命取り組んでいただいておるとは思います。そういったことを実際に私も体験させていただきました。 さらに、もう一歩充実をさせる、いわゆる24時間体制が築けるかが鍵ではないかと私は考えますが、この点についてはどのように考えられておりますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  在宅療養生活は言うまでもなく、生活の場が在宅ですので、24時間365日必要なときに医療を受けながら生活を送れる体制が市民の安心につながります。1人の医師に負担とならないようにチームで支援することや、医師の確保などが課題であるため、その解決のためには在宅支援にかかわる専門職同士の話し合いの場が必要と考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、こういった24時間体制を築いていく、大変困難な状況もあります。もちろん人材の確保、人材の養成といったようなことも大変重要になってまいりますし、24時間で地域を支えていくということは大変な仕事でもあります。そういった職務を充実させていくことこそ、やはり在宅、自宅で生活が送れる、そういったことにつながっていくんだと私は考えますんで、ぜひ鋭意取り組んでいただきたいと思います。 また、この地域包括ケアシステムとか、さまざまな課題について、この一般質問、今回もそうですけれども、各議会において各議員からそれぞれ質問されております。これまで河邉課長がお答えいただいてるような点で、私は河邉課長が言われている地域中心の支援体制の構築、こういったことこそ本当の本来の理想であります。本当に理想像だとは思うんです。ただ、私、懸念する点もあるんです。それは御近所間の関係、地域での人間関係というものは非常に機微に触れるものもあり、実際の生活上のプライバシーの問題との兼ね合いというものがどうなるのか、そういった点については、やはり人材、そこの場で働く方の、地域で支えていただく方の側のいわゆる配慮といいますか、そういったものが必要ではないかと私は考えるんです。 15年ほど前、ここの楠本教育長、しっかり行政のときに取り組んでいただいたごみの分別、エコ広場方式の導入というものがありました。その際、エコ広場でこのエコ広場方式を導入した大きな動機というのは、まさにこの地域のつながりを再生させようとした試みだったのではないかと私は思います。 ただ、エコ広場の当初、分別指導員という制度が多くの市民の方々に受け入れられなかったのは、分別したごみによって生活実態がかいま見えてしまい、プライバシーが侵害された点にあったのではないかなと私は考えるんです。やはり、生活実態がやっぱり見えてしまう、そのことに対して、これは個人の性格の問題もありますし、広く全然平気な方もいらっしゃいますけれども、やはり生活の実態を見られたくない、経済的な状況は余り見られたくないというような方もいらっしゃいますし、いろんな方がいらっしゃる、そういったことが、やはり地域中心の支援体制は、支援する側にこのプライバシーへの配慮が非常に肝要だと考えます。 そういった点で、もちろん地域の支援体制を構築していく中で、やはり支援する側、そういった方々に対して、やはりこのプライバシーへの配慮というものに対する教育や啓発といったようなことをどのようにお考えか、担当課にお尋ねをいたします。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  プライバシーにつきましては、個人的な日常生活や社会行動を他人に興味本位に見られたりすることがないように、また、必要以上に干渉されることのない生活が安心につながると思っております。プライバシーの保護についての認識は個人差が大きいかなとも思います。 適切な例えかどうかわかりませんが、家のどの場所が寝室なのかがわかっていたので災害時に救助できたということも報道等で聞いたことがあります。このような私的な幅広い情報は、地域のつながりや信頼関係の中で共有されることなのかなとも思っていまして、地域の皆様には、高齢者を支援するに当たり、プライバシーを侵害することなく、個々の尊厳が尊重されることが大切であるということを理解してもらい、見守りや支援を行ってもらうことが大切ではないかと思います。 これにつきましては、具体的に講演会をするとかということは今までしたことがございませんが、機会あるごとにその地域の方と話しする場合がありましたら、こういうことも啓発していかなければいけないと思っております。 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長畑尻英雄君)  健康長寿課長が申しましたように、地域中心の支援体制というものをつくり上げる中で、近所の方々の情報を得るということはとても重要でございます。 また一方で、議員が御指摘されましたように機微に触れる部分、いわゆる微妙な事情を知る近所の方もいらっしゃいます。その情報の提供も確かにあると思うんです。 そういった中で、しかし、介護者に対する個人的な感情や評価であったり、あるいは個人の財産等の私生活に及ぶ事柄を公にするというプライバシーの侵害につきまして、その方のそのことによりましてそのケアプランに影響したり、そういったことはないと考えますけれども、このプライバシーの取り扱いにつきましては、慎重に対応してまいりたいと考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  もちろん今、部長やあるいは河邉課長がお答えいただいたように、その点は十分配慮して進めていかれるんだろうとは当然思うわけです。 そして、先ほど御紹介のあったように、やはり災害の際など寝室がわかっていたために非常に救助に役に立った、避難に役に立ったというような好事例も当然あるかとは思うんです。 ただ、やはり御近所間というか、近隣同士、地域同士の中で、認知症の特に初期など、本当に初期に対応することが認知症の進行を抑制するという意味では大変重要なんですが、やはりここら辺についても、やっぱりあの人少し認知症がというようなことも言いづらい、言いにくいところもあったりします。そういったような部分で、本当にやっぱり人間関係非常に構築する上で、そういったことの地域の支援する側のやはり啓発、教育というものもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 さて、今、この地域包括ケアシステム、こちらはいわゆる身体的やあるいは認知症的ないわゆる介護が必要な状態、そういった状態であったり、あるいは内臓的な病気の問題であったり、そういった中でいかに自宅で過ごしていくかを考えるということなんですけれども、この高齢化社会、新宮市では超高齢化社会を迎えようとしていますし、新宮市、これは新宮市だけの問題ではないんだとは思いますけれども、やはりおひとり暮らしの方が多いであるとか、経済的に困窮されている高齢者が多いであるとか、そういったようないろんな事情もございます。 そういった中で、いかに健康を保って生活を送っていただけるか、これがひいてはめぐりめぐって新宮市財政にも寄与してくるんだろうとは私は考えるんですが、そういった中で、最近、健康寿命という言葉が非常に喧伝されております。 健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことだそうで、いわゆる平均寿命や平均余命といった概念とは違い、いわゆる健康で生活が送れる期間ということです。 きょうたまたま毎日新聞にいろいろ健康寿命をどう伸ばすかということで、沖縄県やあるいは長野県、そういったようなところの取り組みが掲載されておりました。もちろんいわゆる介護予防やあるいは検診といった、特にがん検診や脳梗塞、脳卒中、あるいは心筋梗塞等の三大疾病と言われるようなものに対しての検診等の啓発も非常に行っていただいておりますし、さらには最近では受けられてない、私も余り受けてないほうですからあれなんですけれども、保健センターからのはがきが送られてきたり、いっぱい受けてくれ、受けなさい、受けなさい、受けたほうがいいですよというような啓発をいっぱいしていただいています。 そういったように、健康寿命を伸ばしていくためには、そういった病気の予防、あるいは介護予防、体力的に落ちていく部分の予防の運動とか、それはそういう年齢になったから一遍にその予防ができるというもんではありません。 私など50歳代を迎えてやっぱりそういったことに気を配らねばならんのかもわからんのですけれども、まだまだ意識がそこまで、自分が健康であればなかなかそこまで意識が及ばないということもあります。 そういった中では、この例えば沖縄県や長野県では食生活の改善なども非常に訴えられておりますが、そういった健康寿命を伸ばすことについて、どのように取り組みを考えられていますでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  まず、高齢者が自分の健康は自分で守るという認識に立っていただくことが大事かと思っております。自分の理想とする生活を主体的に考え実行することというところを訴えてはいますけれども、行政といたしましては、壮年期から、壮年期といいますか、若いときからやはり健康づくりについての意識を高めてもらって、それが高齢期になっても継続していくというのが理想だと思います。 健康長寿課では、検診に直接携わることはないんですけれども、保健センターとの連携の中で、高齢者の情報を入れてもらったりでありますとか、そういう啓発をさせてもらうということなどを通じて、高齢期になっても健康づくりについての情報を流しております。 あと、健康づくりの支援を効果的に取り組むことが重要と考えているので、高齢期からは要介護にならないための原因というところに着目して、そこの原因を考えた介護予防講座でありますとか、筋力向上を目的とした運動教室などを市民の皆さんを対象に取り組んでいるところです。 ◆12番(上田勝之君)  ありがとうございます。 こういった地道な取り組み、本当に市民の皆さんの意識への啓発、そういったことが重要になってくる部分ではあるかと思いますが、この健康寿命の伸長と介護予防の生活支援総合事業等を組み合わせ、可能な限り自宅で生活を送れるようにしていく。 私は何も新宮市の財政面、介護保険や国民健康保険やあるいは後期高齢者医療などのそういった歳出抑制効果のみの観点から、何が何でも在宅でというつもりもありません。認知症や身体的に介護度が上がっていけば、当然、施設入所等を選択することも必要とする、そういう家庭の方もいらっしゃるでしょうし、そういったことを選択する個人、個人の方もいらっしゃるでしょう。当然、それはあってしかるべきやと思うし、本人の事情、あるいは家庭の事情等も勘案する必要があるでしょう。しかし、できることなら自宅で生活を送りたいと考える市民の方はやはり多いのではないでしょうか。 これは先ほども申し述べましたけれども、新宮市だけではない全国的な傾向ではある、全国の地方自治体、地方都市はどこも直面しているかとは思いますが、ひとり暮らしの方もとても多いですし、国民年金などそれも満額受け取られていない方も多いのではないかと。 介護保険料や後期高齢者医療保険料など社会保険料の負担もいわゆる現役並みに所得のある方から比べれば、その負担は低いにしても、収入が国民年金の中からやはり差し引かれると大変重い負担になります。過重負担というか、比例的に見ると非常に重い負担になるかと思います。 そういったような状況の中で、自宅で生活を送るためには、この4月から新宮市も取り組み始めた総合生活支援事業、こういった援助を受けながら自宅で生活を送れるといったようなケースの場合、経済的に厳しい状況にさらに負担がふえるというようなことも予想されます。 私は、少し援助があれば自宅で生活が送れる高齢者に対して、この経済的な負担の軽減を図っていくべきではないかと考えます。これも財政的に非常に大きな負担を伴うかもわかりませんが、やはり全体的な歳出の観点から考えても、そういった経済的に困窮している高齢者の方々に経済的な支援を送っていくということは、めぐりめぐってはそのほかの部分での抑制効果につながっていくんではないかと私は考えるんで、ぜひ一度この点をどのように考えておられるか、御見解をお尋ねします。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  ことし4月から日常生活支援総合事業を実施しておりますが、日常生活支援総合事業の利用される方につきましては、御本人の利用料は軽減されることになります。みんながみんな、この事業を使えるわけではございませんが、対象となる方、議員がおっしゃいますように、介護予防のできる方ということになるんですけれども、こういう方が利用の場合は軽減されることになると思います。 新宮市では、この事業につきましては、訪問介護の基準緩和のサービスしか今まだ実施できていない状況なんですが、今後、有償ボランティアによるサービスがつくり出せれば御本人の利用料はさらに軽減することができます。 これは利用料を軽減することにつながると同時に、市民の参加による支える側のネットワークができてくると、多種多様の支援が提供できることにもなります。その支える側のネットワークというところを今から手がけているところです。 この事業は、介護状態にならないように、自立した生活を支援するもので、介護サービス給付を抑制することになり、それは間接的には介護保険料の軽減にもつながるものと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひその点をしっかりと構築していただきたい、これは言うはやすし行うはかたしの部分もあって非常にこの新宮、限られた人口構成の中でやはりそういった支える側をしっかりと構築していくというのは非常に困難な取り組みであるかと思います。 健康長寿課のスタッフの皆さん、本当に大変な取り組みをしていただいているものと私、地元町内会で訪ねてきていただいたときに、地元の町内会を回っていただいたときなども非常に一生懸命仕事に取り組んでおられる、本当にその辺にはびっくりするとともに、本当に感銘を受けました。 そういった一つ一つの取り組みがやっぱり市民の皆さん一人一人の希望が持てるまちづくりにつながっていくんではないかと、新宮に住んでよかった、生活が送れてよかった、新宮で、これは変な言い方かもしれませんけれども、最期を迎えられてよかった、そういったようなまちにしていく、今後、かなりの期間、新宮市は高齢化社会を、ずっとほぼ微減ながら横ばいに続いていく状況かと思うんです。そういったような中で、やはり新宮市で生活を送れた、本当にそこの点に重点を置いて、ぜひ頑張っていただきたいとともに、やはり経済的に困窮した高齢者に対しては経済的な負担を和らげていく、緩和していく、応援していく。子育て支援については、これはもう一回後で述べるんですけれども、市長も決断されて、中学生まで、子育て世帯については中学生までの通院費を含めた医療費の無償化ということを決断されました。これも非常に財政的には費用のかかることではありました。子育て世代とともに、高齢世代にもしっかりとした経済的支援を行っていくことも私は必要ではないかと考えます。 この子育て世代については、本当に市長初め皆さんの決断もあって、やっとこの何というんですか、中学生までの通院を含めた医療費の無償化がこの夏から始められるということです。こういったように、高齢者と、あるいは子育て世帯にとって、生活しやすいまちにすることも本当に新宮のまちの魅力を高めていくことにつながっていくんだろうと思いますし、人口減少に歯どめをかけるために本当に必要な施策だと思うんです。 子育て世代に関しては、一定の通院費を含めた医療費の無償化というのは一定の経済的負担の軽減が図れる見通しとなったんですが、私はこれに加えて、実は奨学金制度の拡充をしっかりと図っていくべきではないかと思います。 本当にひとり親家庭も非常に多い。当然、経済的にも困窮した家庭の子供も多いわけです。そういった中で、やっぱり経済的に家庭の事情でなかなか進学やそういったいわゆる技能取得のために専門学校へ、そういったことを諦めざるを得ないようなケースが出ないように、しっかりと奨学金制度を拡充していくべきではないかと私は訴えます。 現在も市の奨学金制度は当然あります。ありますが、一歩進めてこれを希望者全員に利用できるような仕組み、あるいは大学や専門学校等に進学しても卒業後に地元へ帰ってきて、新宮へ帰ってきて就職ができる、そういったような職種を選ばれて、実際に帰ってこられた子供たちに対しては、奨学金の返済を免除するなどそういったような新宮市独自の取り組みを考えてはいかがかと、やはり経済的な事情でなかなか進学できない、そういう専門的な技能も身につけられないというようなことのないように、新宮市としてしっかり子育て世代を、子供たちを育てる、育みを育てる、そういったようなことに取り組まれてはいかがかと思うんですが、教育長、御見解はいかがでしょうか。 ◎教育部長(片山道弘君)  奨学金の制度の拡充につきましては、先ほどから議員がおっしゃっていただいておりますように、財政面も考える必要があろうかと思いますので、財政課と協議させていただきたいと思っております。 また、国とか県の制度もございますので、その辺の周知の徹底を図っていきたいというふうに考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひお願いしたいと思うんです。やはり看護師の問題なども特にクローズアップされますけれども、やっぱりそういった新宮へ帰ってきても働ける職種もたくさんあるわけです、まだまだ。そういったような中ではなかなか働く場がない、でも、あるいは専門的な知識を身につけてくれたり、資格を持ってすれば戻って来れるケースもあるわけです。やっぱりそういったことも人口減少に歯どめをかける、あるいは生産年齢の人口の減少に歯どめをかける施策と考えますんで、ぜひとも御検討をいただきたいと思います。 今回の質問、新宮市で安心して生活を送りたい、希望が持てるまちにしたい、そのために何をなすべきかを訴えてまいりました。先ほどの享保の改革の経済顧問細井平洲は、米沢藩主上杉鷹山公の師匠でもあります。その鷹山公が米沢藩改革に着手するために、米沢に赴く際に平洲が送った言葉に、「勇なるかな勇なるかな、勇にあらずして何をもって行わんや、君侯それ時ならんか」との言葉を送りました。 何か大きなことをなすには勇気が必要、何かをやろうとすると必ず反対する者、抵抗する者、批判する者が出てくる。それに屈しない心、勇気が必要である。勇気がなければ何も変わらない。そして、それを行うのはいつか、それは時ではないかという意味だそうです。 新宮市には一刻の猶予もありません。市長、笑顔だけでなく、まさに今、希望が持てる施策を始めるときではないでしょうか。私の一般質問を終わります。 ○議長(榎本鉄也君)  以上で一般質問を終了いたします。--------------------------------------- △休会について
    ○議長(榎本鉄也君)  この際、お諮りいたします。 付託案件の審査並びに議会運営の都合により、あす6月24日から6月28日までの5日間、休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、あす6月24日から6月28日までの5日間、休会とすることに決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  以上により、次回の本会議は6月29日午前10時より会議を開きます。 本日は、議事日程のとおりその議事を終了いたしましたので、これをもって散会といたします。 なお、休会中における各委員会の開催日時について、各委員長より次のとおりの報告がありましたのでお知らせいたします。 総務建設委員会はこの後休憩を挟み午後3時20分より第二委員会室で、それから、文化複合施設建設に係る特別委員会は6月26日月曜日午後1時30分から第二委員会室で、また、追加案件の取り扱い等に関する議会運営委員会を6月29日木曜日、本会議最終日開催前の午前9時から第二委員会室において開催する旨、各委員長より連絡がありました。 この報告をもって、各委員会の招集通知にかえさせていただきますので御了承願います。 市当局にお願いいたします。各委員会の審査に支障なきよう関係資料の準備について配慮を要望いたします。 本日は御苦労さまでした。 △散会 午後3時01分...